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MLBは「滑り止めのようなもの」。フロリダ大QBがレッドソックスと契約、野球は「4、5年ぶり」

7/17(水) 11:00配信

ベースボールチャンネル

 2019年度MLBドラフトでボストン・レッドソックスから31巡目指名(全体947位)を受けたフロリダ大2年のフェレイペ・フランクスが同チームと入団契約を結んだ。スポーツ専門局『ESPN』など米国各メディアが報じている。通常ならニュースになることはない下位指名選手なのだが、フランクスは野球ではなく大学アメフトのクォーターバックとしての方が有名だからだ。

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 野球とアメフトの二刀流と言えば、昨年MLBとNFLの両方のドラフトで1巡目指名を受けたカイラー・マーレイが記憶に新しい。マーレイは結局アメフトを選び、NFLアリゾナ・カージナルズに入団した。フランクスのケースはマーレイのそれとは多少異なる。

 大学時代は野球とアメフトを掛け持ちしたマーレイに対して、現在21歳のフランクスは高校2年のとき以来、野球の試合に出場したことがない。高校時代には野球選手としては1年だけプレーし、13試合に出場して、打率.296、投手としては4イニングを投げて自責点2という成績だけが残っている。

 ドラフト前にレッドソックス施設での練習に参加したフランクスは94マイル(約151キロ)のボールを投げている。本人のコメントによるとこうだ。

「長いことピッチングをしたことがなかった。だからコントロールは完璧とは言えなかったけど、とりあえずストライクゾーンには投げることが出来たよ。高校の時は88か89マイル(約141~143キロ)ぐらいだったけど、レッドソックスの練習ではもっと速くなっていた。なぜだかわからないよ。何しろ野球のボールを触るのも4、5年ぶりだったのだからね。不思議な話だけど、自然に速くなった」

 だが、フランクスはアメフトを捨てて野球を選んだというわけではない。あくまでも今年は大学アメフトに専念し、将来の第1希望はNFLの選手になることだ。大学アメフトのメディア発表会(SEC Media Days)に出席したフランクスはこう語っている。

「ぼくのキャリアはアメフトだ。まずは大学アメフトに集中して、出来れば将来はNFLでキャリアを積みたい。だから野球は滑り止め(backup plan)のようなものだよ」

 野球に人生のすべてをかけてメジャーリーガーへの夢を追う選手がひしめく中で、フランクスのコメントは傲慢にも生意気にも聞こえる。だが、この身長196センチ、体重103キロの申し分ない体格を持ったアスリートに対して、レッドソックスは寛容な姿勢を見せている。ボストン・グローブ紙のアレックス・スペアー記者によれば、レッドソックスはフランクスに契約金4万ドル(約433万円)の契約金を支払い、フランクスがチームのシステムに参加する時期は未定のままとしている。

 フロリダ大アメフト・チームの先輩には現在ニューヨーク・メッツ傘下3Aのティム・ティーボウがいる。ティーボウはフロリダ大からNFLを経て、アメフトから引退した後で、野球へ転向した。同大のヘッド・コーチであるダン・ミューレン氏はフランクスがティーボウと同じ道を辿ることを考えているようだ。

「アメフトをやり終えた後で、フランクスには野球での未来があるかもしれない。フランクスにこんな話があって嬉しい。特にレッドソックスというところがね。私はレッドソックスの大ファンだ」


角谷剛

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:7/17(水) 11:19
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