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なぜ「不愉快な情報」に目をつぶるのか? 問題解決阻む認識のワナ

7/17(水) 6:31配信

NIKKEI STYLE

《連載》本質思考を極める 実践トレーニング (2)

「本質的な問題解決を妨げる9つのワナがある」。長くコンサルテンィグファームでマネージングディレクターなどを務めた米澤創一・慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特別招聘教授はこう指摘します。9つのワナのうち、思考習慣や思考スキルの不足から陥りがちなワナ5つを、同氏の近著「本質思考トレーニング」(日本経済新聞出版社)から抜粋して紹介する。2回目は「現状黙殺」というワナだ。

ワナ1の「思考のショートカット」は、思考習慣・思考スキルの問題で、そもそもの問題の本質を理解できていないために、本質的な問題解決に至らないことでした。ワナ2は問題の本質、行為の目的は把握できているものの、問題解決に至らないケースの一つです。

なぜ、問題解決に至らないのか? その原因の一つは、現状を正しく認識できていないことです。

目的、目標、計画などあるべき姿が正しく理解できていても、現状を正しく認識できていないと、具体的な手段、方法にたどりつくことは困難です。

そもそも、現状を表す指標がなかったり、データがなかったりするのは論外ですが、そのようなケースは稀です。十分ではないにしろ、現状を把握する手段は何がしかあることの方が多いでしょう。

意外に多いのは、現状を表す数値などがあっても、自分がそれを素直に認められないようなケースです。

自分が長く時間をかけ、一生懸命やってきていることであればあるほど、現状とあるべき姿とのギャップの大きさを認めたくない気持ちはわかります。

しかし、そのギャップ(予実差異)を正確に把握しないとその後の根本原因解析(RCA=Root Cause Analysis)が正しくできません。方向性は合っていても、いざ具体的な施策を考える際に、不十分なものになってしまうことになりかねないのです。客観的に現状を把握するために様々な観点から現状を見直してみましょう。

定量的なデータと定性的なデータの扱いを日頃から意識することが重要です。得られたデータの正当性を確かめた後、それをうまく活用していく習慣をつけましょう。データは何かを示唆するものであり、それ自体の収集が目的となることは稀です。得られた示唆は、アクションにつなげられます。アクションをとり、状況を改善することこそ重要なのです。

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最終更新:7/17(水) 6:31
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