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なぜ「不愉快な情報」に目をつぶるのか? 問題解決阻む認識のワナ

7/17(水) 6:31配信

NIKKEI STYLE

■現状黙殺のケース1 自分のチームはよくやっている

自分が率いている新規アプリ開発チームは、メンバーが皆、高いモチベーションで毎晩遅くまで働いてくれている。だが、部署で管理している指標は、他のチームと比較して、生産性は低く、品質問題も多いことを物語っている。
上司からは改善要求を出された。自分としては、指標では考慮されていないが、新規アプリ開発チームの担当領域には難易度の高い部分が多く、本当の意味でパフォーマンスが低いとは思っていないので、特別なアクションはとらなかった。
数カ月後、新規アプリ開発チームの進捗遅れ、品質遅れはさらに広がっており、そのせいで部署全体の目標も見直さざるを得なくなった。
その後行った原因分析で、別の部署が手配した開発用端末やネットワーク回線など新規アプリ開発チームの作業環境は他のチームに比べてきわめて不安定で、作業の手戻りを余儀なくされていることがわかった。

確かに新規アプリ開発チームは全力を尽くしており、決して怠けていたり、モラルが低かったりしたわけではありませんでした。しかし、作業環境の不安定さに対して早く手を打つべきでした。チームリーダーが、得られた指標を受け入れ、その原因を究明していればこのような事態には陥らなかったはずです。

現状黙殺のケース2 今月の目標達成の真実

自分が統括している法人営業課は、今月の売上目標を何とかクリアできた。しかし、自分の手元に届いているチーム別の情報を見ると、目標を大幅に下回っているチームもある。たまたま想定していなかったような大きな受注があったために未達分が補えたのである。
年がら年中ずっと売上が順調であることは珍しい。一方で、今回の大きな受注のように想定していないような幸運もある。現実はそんなものだ。
大きな受注があったチームの来月の売上は減るかもしれないが、今月不調だったチームはきっと復活するだろう。
とにかく今月、売上目標をクリアできて何よりだ。

今月の売上でプラスだったのは想定外の幸運によるものと分析はできています。

一方、マイナスのチームがあった理由は分析できていないようです。これも想定外の不運によるものであったのであれば、そう間違っているわけではないように思えます。

しかし、マイナスの理由が実は構造的な問題だったとしたら、来月以降ずっとマイナスになってしまう可能性があります。目標を大幅に下回ってしまったチームが深刻な問題を抱えているかもしれないのです。

今月、売上目標を達成したからといって、チームレベルの数字に目をやらず無視してしまってよいわけではありません。

せっかく得られた現状を示す情報を活かさない手はないのです。

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最終更新:7/17(水) 6:31
NIKKEI STYLE

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