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装身具ブランドのバブーンに見る、 D2C の「新しいDNA」 : VCとの正しい付き合い方

7/17(水) 16:10配信

DIGIDAY[日本版]

装身具ブランドのバブーン(Baboon)が、投資ラウンドで290万ドル(約3億1000万円)の資金を調達した。これは、2018年のプレローンチ段階でエンジェル投資家から小規模な投資を受けたのち、初の資金調達ラウンドである。このラウンドは、ランダ・デジタル(Randa Digital)やアミティー・サプライ(Amity Supply)、チェリー・ツリー(Cherry Tree)をはじめとするベンチャーキャピタル(VC)、個人投資家のブライアン・スパリー氏、およびスコット・ベルスカイ氏をはじめとするエンジェル投資家が主導するラウンドだ。

バブーンは昨年7月にCEOであるアンディ・パーソン氏によって設立された。同氏は、オープニングセレモニーでCOO兼CFOを務め、ノースフェイス(The North Face)やアーバン・アウト・フィッターズ(Urban Outfitters)でCCOを務めるマイケル・クシュナー氏やCOOを務めるトレイ・シッソン氏とともにグローバルディレクターの職務も果たしていた。バブーンは、テクニカルファブリックを使用して開発したリュックサックや携行品、そのほかの旅行用装身具を都会に住んでいるミレニアル世代(ノースフェイスでパーソン氏がターゲットにしていた本格的なハイカーではなく)のライフスタイルも考慮に入れて販売している。

新たな資金調達によって、バブーンは製品の品揃えを強化し、より多くの消費者にリーチし、イベントや提携、そのほかのフォーラムを介して、同業界の顧客層を拡大することを計画している。バブーンは具体的な収益について話すことは控えたが、過去6カ月で販売高を3倍にしたと発表した。

VCの罠にハマらない

しかし、D2C(Direct to Consumer)ビジネスが急速に顧客から認知されるようになって、すでに10年以上の時間が経っている。いまさらバブーンは、ベンチャーキャピタルのトラップに、ハマるつもりはない。

「私たちは、評価される段階で追い詰められ、評価によって自分たちが産み出すビジネスを妨げられるような状態に陥りたくなかった」と、パーソン氏は述べる。続けて、バブーンはすぐに結果を求めるのではなく、同社が今後10年間で達成したいと考えていることを手助けしてくれるような投資提携先を探し出したと語る。

昨年、このD2Cブランドの領域に15億ドル(1604億円)もの資金が流れ込んだが、大半のベンチャーキャピタルは現在もこの投資に対するリターンを得られていない。つまり、リテールのカテゴリは、技術ソフトウェアを扱う業界よりもずっと長い成長の道筋のうえに成り立っているということだ。この事実が明白になったため、投資家からの資金調達から完全に手を引く決断をしたブランドや、少なくとも可能な限り独力で進もうとするブランドもある。タフトアンドニードル(Tuft & Needle)やネイティブ(Native)、MVMTをはじめとするブランドは、投資資本を一切またはほとんど利用せずに1億ドル(107億円)を超える収益を上げる企業へと成長した。ロージーズ(Rothy’s)は、ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)が中心になって提供する、3500万ドル(約37億4500万円)もの莫大な額の資金調達ラウンドではじめて資金調達を実施する前、売上が1億4000万ドル(約107億円)に達するまで、3年間も待っていた。

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最終更新:7/17(水) 16:10
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