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イトカワ着陸から14年、はやぶさ2のサンプル採取装置の性能は実証された

7/17(水) 19:31配信

ニューズウィーク日本版

──初代はやぶさのサイエンティストによる理論が生きていた......

2019年7月11日午前10時6分、小惑星探査機はやぶさ2は、小惑星リュウグウの表面に2回目のタッチダウン(着陸)を実施し、成功した。着陸地点は、4月に実施した人工クレーター生成によってリュウグウの地下の物質が掘り起こされ、積もっているとみられる場所だ。

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前例のない、小惑星からのマルチサンプリング(複数回の試料採取)は、小惑星の歴史解明に大きな手がかりをもたらす。2月の第1回タッチダウンで得たリュウグウ表面の物質と第2回タッチダウンの地下物質を比較することが可能になった。表面の物質は宇宙線や太陽風の影響を受けて長い間に宇宙風化と呼ばれる変化が見られるが、地下の物質は変化が少なく、より始原的な小惑星が生まれた当時の物質、特に有機物をとどめている可能性がある。

一方で、小惑星の歴史の中では多数の小さな天体が衝突し、その表面をかき混ぜている。リュウグウ表面にも自然にできたクレーターがいくつもあり、過去に天体衝突を経験したことがわかっている。宇宙風化はこうした撹拌によって表面から地下まで及んでいる可能性もある。表面と地下、2か所のサンプルを手に入れたからこそ、両者を比較して小惑星の歴史を解き明かすことができる。

タッチダウン当日の記者会見で、はやぶさ2のサンプル採取装置「サンプラホーン」を担当した澤田弘崇さんは、探査機から降りてきたばかりのタッチダウンの瞬間の画像を示しつつ「解析はまだこれからですが、岩そのものに弾丸があたったような印象を受けています。ですので、破片の飛び散り方が1回目とは違うと予想しています」と述べた。

同様に、プロジェクトサイエンティストの名古屋大学 渡邊誠一郎教授も「おそらく大きな岩の上に、SCI(衝突装置)のクレーターから飛んできたものが積み重なっていて、岩が砕かれたものと積み重なったものがサンプルできている可能性が高い」としている。

サンプラホーンが接地した着陸地点がどのような条件の場所だったのか、詳しい解析はこれからになる。だが、はやぶさ2のチームが「岩の上に降りてサンプルを採取した」と考えていることがわかる。

リュウグウは、観測された岩塊がおよそ1万個以上、直径5メートルのものだけでも4400個もあるという岩だらけの環境だ。はやぶさ2本体を傷つけないよう、高さのある岩塊は避けて着陸計画が立てられている。とはいえ、サンプラホーンが接地するまさにその場所には、平たい岩塊が存在する可能性は避けられなかった。はやぶさ2探査は岩との戦いだ。

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最終更新:7/17(水) 19:59
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