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ミレニアル世代が鍵?「期間限定店舗」が表参道に急増するワケ

7/17(水) 12:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

ロサンゼルスを本拠とする世界最大(2018年の収益に基づく)の事業用不動産サービス会社、シービーアールイー株式会社(CBRE)が、ポップアップストアについてまとめた「ジャパンリテールビューポイント 開花するポップアップストア」より一部抜粋し、ポップアップストアの増加要因を見ていきます。

ロードサイドの出店が目立つ、ポップアップストア

■ボリューム

東京の主要リテールエリアでは、ポップアップストアと呼ばれる期間限定店舗の出店が増えている。特に、従来からの百貨店やショッピングセンターに加えて、路面店舗スペースを利用した出店形態が増えている。

[図表1]は、当該エリアに出店した全体のポップアップストア数と、そのうち路面店舗スペースに出店した数を比較したものだ。2015年は全体で284件だったポップアップストア数が、2018年には380件と34%増えた。特に、路面店舗スペースに出店したポップアップストア数の伸びが著しい。2015年は77件だった路面店舗スペースへの出店数は、2018年には110件と43%増えている。ホップアップストア全体の出店数の増加分(96件)のうち、4割弱が路面店舗での出店だったことになる。

路面店舗でのポップアップストアの出店が増えている理由として、企業がブランドや商品のプロモーションのためにポップアップストアを使うようになったことが挙げられる。背景には、スマートフォンの普及と、それによるソーシャルメディアの拡大もあるだろう。

総務省が2018年5月に発表した「通信利用動向調査」によると、2017年におけるスマートフォンの個人保有率は60.9%と、調査を開始した2014年の44.7%から3年間で16.2ポイント上昇した。スマートフォンの普及によって、SNSなどを使ったコミュニケーションの容易性が飛躍的に向上した。

すなわち、情報が一気に拡散する環境が整ったことで、ポップアップストアを使った企業プロモーションが盛んになった。特に路面店舗はブランドの世界観が表現しやすいといわれており、百貨店やショッピングセンターに比べてコンテンツ作りの自由度が高い。そのため、高いプロモーション効果が得やすいと考える企業が多く、路面店舗スペースを利用したポップアップストアの出店が増加した。

なお、2015年に路面店舗のポップアップストアを出店した77件のうち、その後、東京の主要リテールエリアにおいて、路面店舗ないしは百貨店やショッピングセンター内に常設店舗を出店したリテーラーは13%だった[図表2]。

これを見る限り、路面店舗のポップアップストア出店を、常設店舗出店への布石としている企業は少ないようだ。むしろ、路面店舗のポップアップストアを出店する企業の多くは、ポップアップストアと常設店舗の使いわけをおこなっていると考えられる。

なぜなら、路面店舗のポップアップストアを出店する企業のなかには、すでに近隣に常設店の路面店舗を持っているところが多数含まれているからだ。常設店舗では時間を掛けてブランディング*1をおこなう一方で、ポップアップストアではプロモーションをおこなうという、それぞれの戦略をとっていると思料する。

*1:ブランドに対する共感や信頼などを通じて、消費者にとっての価値を高めていく、企業と組織のマーケティング戦略の1つ

■期間

[図表3]は、路面店舗のポップアップストア出店期間をレンジ別の割合で示したものだ。出店期間としてのボリュームゾーンは、2015年と2018年ともに「1週間以上-2週間未満」(2015年:35%、2018年:31%)だった。「1週間未満」を含めると50%を超えている。本来ポップアップストアとは、空き店舗のスペースなどに突然出店し(ポップアップ)、一定期間で突然消えてしまう店舗のことをいう。そのため、2週間未満という短い期間が多いことは理にかなっている。

短い期間の出店のメリットとして、2つのことが挙げられる。1つ目は、「限られた時間のなかで提供される特別な体験」という意識を消費者に持たせやすく、期間中の来場を促進できることだ。2つ目は、出店コストを抑えることができるため、比較的小規模な企業も出店しやすくなることだ。

2015年と比較して、2018年に大きく割合が増えたのは「2週間以上-3週間未満」(8ポイント上昇)だ。オープンとクローズの準備期間を合わせて1ヵ月という使い方が増えていることから、実際の出店(オープン)期間は3週間未満になることが考えられる。また、消費者の嗜好が多様化するなかで、新商品のテストマーケティング*2をするポップアップストアは増えており、「2週間以上-3週間未満」が最適な期間だという推測もできる。

一方、2018年に大きく割合が減ったのは「1ヵ月以上-3ヵ月未満」(10ポイント低下)だ。ポップアップストアの出店ニーズが増加しているなかで、消費者を飽きさせない仕掛けとして1ヵ月未満でストアを入れ替える傾向にあることが考えられる。

*2:新商品の発売時に、リスク軽減のために地域や期間を限定して商品を試験販売し、消費者の反応を実験すること

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最終更新:7/17(水) 12:00
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