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お任せで分散投資 ファンドラップの預かり資産拡大

7/18(木) 7:47配信

NIKKEI STYLE

個人が金融機関と契約し、まとまったお金の運用を一任する「ラップ口座」。金融機関は顧客の要望やリスク許容度を確認したうえで国内外の金融商品に分散投資する。このうち投資信託だけで運用する「ファンドラップ」の預かり資産が拡大している。大手8社の資産残高は2019年6月末時点の推定で約7兆7000億円と3年前に比べ5割あまり増えた。
「人生100年時代」といわれる長い老後に備えて資産形成のニーズが強まっているのに加え、自分で運用資産の組み合わせ配分を考えたり、リスク管理をしたりするなどの手間が少なくて済む点が支持されている。最低投資額は数百万円からという金融機関が多く、退職金などある程度まとまった資金を持つシニアが顧客の中心とみられる。
ラップ口座にはファンドラップのほか、主に富裕層向けで債券や株式なども対象に運用するSMAなどがあり、ラップ口座全体の資産残高は19年3月末時点で8兆8272億円と7年連続で過去最高を記録した。ラップ口座が伸びている背景には金融庁が行政方針で金融機関に対し「フィデューシャリー・デューティー(受託者責任)」に基づく顧客本位の業務運営を求めていることもある。手数料目的で顧客に金融商品の買い替えを次々と勧める手法が問題視されたため、金融機関は長期分散運用で資産形成を目指すラップ口座の売り込みに力を入れるようになっている。

■運用効率、バランス型を上回る

それでは肝心の運用成績はどうだろうか。国内籍の追加型株式投信で5年以上運用実績のあるファンドラップについて、購入した人の平均的な運用成績を概算で推計し、ファンドラップと同じように国際分散投資が特徴であるバランス型投信と比べてみた。バランス型投信は積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の対象で、残高上位の「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」「世界経済インデックスファンド」「eMAXISバランス(8資産均等型)」を選び、3本合算の平均運用成績を出した。いずれも運用コストが比較的小さく、ネット証券などで手数料なし(ノーロード)で購入できる。
表Aをみると、ファンドラップの年率リターンは4.1%から三井住友信託銀行の1.7%までばらつきがあるが、いずれもバランス型3本の平均4.4%を下回った。ただし、値動きの上下への大きさを示す価格変動リスクをみると、どのファンドラップもバランス型に比べて小さい。この結果、リターンをリスクで割って求め、リスクに見合うリターンを上げられたかどうかを示す運用効率は大半がバランス型の0.43倍を上回った。
リスクとリターンの関係を視覚的に分かりやすくするため、リスクを横軸に、リターンを縦軸にしたグラフを描いてみよう。グラフの原点とプロットした値を結ぶ直線の傾きが運用効率に相当する。傾きが急角度になるほど運用効率は高いことを示す。運用効率が最も高い三菱UFJ信託銀行の場合、リターンは3.5%とバランス型平均を下回ったが、運用効率を計算する分母にあたるリスクが3.3%と小さかったのが寄与した。
ファンドラップのリスクが相対的に小さいのは国内債券への投資比率が高いためだ。各ファンドラップが実際に投資している投信のうち残高上位2本をそれぞれ調べると、債券投信がずらりと並ぶ。ただその中でも、野村証券は外債型、三菱UFJ信託銀行は為替ヘッジをする外債型を組み入れるなど元本割れリスクを抑えながらリターンの上積みを狙う方針がうかがえる。

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最終更新:7/18(木) 12:15
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