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DAZN は、なぜ「無料」コンテンツを拡大しているのか?

7/18(木) 12:00配信

DIGIDAY[日本版]

サブスクリプション型のスポーツ専門インターネット配信(Over-the-top:以下、OTT)メディアであるDAZN(ダゾーン)が、オリジナル番組とライセンス番組を次々とペイウォールの外に出している。新規顧客を獲得しながら、既存の加入者を維持するためだ。

3000人のスタッフを擁する同社は、2020年までに20の市場に参入する計画だ。その目標を実現するため、ライブ番組だけでなくオリジナルのドキュメンタリー番組を拡大する方法を模索しはじめた。また、無料で見られるライブ番組を増やしている。

DAZNはこれまでに、世界全体で6つのオリジナルのドキュメンタリー番組を制作した。そのうちの4つは、ボクサーが試合前の8週間に経験する過酷な日々を取り上げたものだ。こうした番組の目的は、オーディエンスの関心とエンゲージメントを高めることにある。報道によれば、米国では1200万ドル(約13億円)相当の予算を注ぎ込んで、新しいコンテンツを制作しているという。

その一方で、DAZNは既存の番組の無料配信を拡大しはじめた。DAZNでスポーツのライブ番組やオンデマンド番組を見るには、月額料金を支払う必要がある。以前は、DAZNがライブ放映権を獲得した番組の多くが、ペイウォールの向こう側に置かれていた。DAZNのスポーツ番組のほとんどはライブで視聴されるため、お試し用の番組を無料で公開するにあたっては工夫が必要になる。多くのサブスクリプションメディアと同じように、無料で提供する番組の数と商品の価値を損なうリスクとのバランスが求められるのだ。

「ブラジルはものすごい状況に」

DAZNは、同社にとって9番目の市場であるブラジルで、イタリアのサッカーリーグ「セリエA」と、フランスのサッカーリーグ「リーグ・アン」の2021年までの独占放映権を獲得している。サービス開始に先立って、FacebookやYouTubeで一部の試合を無料配信した。また、ブランドアンバサダーを務めるロナウド氏やネイマール氏の協力を得て、ソーシャルメディアで新しいサービスの開始を取り上げてもらった。サッカーのインフルエンサー集団「デシムペディドス(Desimpedidos)」と提携し、YouTubeで配信する際に試合の解説者を務めてもらったこともある。

「ブラジルはものすごい状況になった」と、DAZNでコミュニケーションおよび新市場担当バイスプレジデントを務めるサラ・ビーティー氏は、ソーシャル動画企業のグレイビヨ(Grabyo)がロンドンで開催したイベントで述べている。「我々は大きなうねりとソーシャルオーディエンスを作り出した。いまは、人々に加入を促すため、適切なコンテンツミックスに移行しているところだ」。

DAZNによれば、いくつかの試合をストリーミング配信した結果、ブラジルで開設したYouTubeチャンネルの登録者は3カ月で100万人を突破したという。現在の登録者数は150万人だ。また、デシムペディドスから解説者を迎えてパリ・サンジェルマンFCとボルドーの試合をYouTubeで配信したときは、28万人を超える人がアクセスした。ライブ配信に人々を呼び込む目的で試合前に配信した自社制作の番組も、1試合あたり平均60万人以上の人々に視聴されたという。

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最終更新:7/18(木) 12:00
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