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レアル、監督解任2度のドタバタ劇。ロナウド移籍の穴は名将ジダンでも埋められず【18/19シーズン総括(7)】

7/18(木) 10:01配信

フットボールチャンネル

2018/19シーズンは、これまでスペインが握っていた欧州の覇権がイングランドへと移る結果で幕を閉じた。タイトル獲得や昨季からの巻き返しなど様々な思惑を抱えていた各クラブだが、その戦いぶりはどのようなものだったのだろうか。今回はレアル・マドリーを振り返る。(文:加藤健一)

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●開幕前から始まった“ドタバタ”

 前人未到のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)3連覇にチームを導いたジネディーヌ・ジダンと別れたレアル・マドリー。2018/19シーズンは迷路に迷い込み、抜け出すことができなかった。

 そもそもの“ドタバタ”は、シーズン開始前から始まっていた。

 6月12日、レアル・マドリーはフレン・ロペテギ監督との契約合意を突如として発表。これを受けてスペインサッカー連盟(RFEF)は、スペイン代表がロシアワールドカップ初戦を3日後に控えているにもかかわらず、ロペテギをスペイン代表監督の座から解いた。かくしてレアル・マドリーのロペテギ政権は誕生した。

 昨夏は、9シーズンで450得点をチームにもたらしたクリスティアーノ・ロナウドがユベントスに、期限付きでMFマテオ・コバチッチがチェルシーに移籍。一方でチェルシーからGKティボー・クルトワを獲得。ロナウドが抜けたポジションには、オリンピック・リヨンでリーグ戦18得点とブレイクしたマリアーノ・ディアスを補強した。

●エル・クラシコ2連戦は屈辱的な連敗

 リーグ戦では開幕3連勝をマークしたものの、第6節セビージャ戦に0-3と大敗すると、ここから5試合連続で公式戦未勝利。そんな泥沼の状況で迎えた第10節、1-5という屈辱的なスコアで宿敵バルセロナに大敗を喫してしまう。

 この大敗により9位へと転落したレアルはロペテギ監督の解任を決断。Bチームを率いていたサンティアゴ・ソラーリが暫定監督を務めた。

 11月には正式に監督に就任したソラーリの下、チームは12月のクラブワールドカップを制し、リーグ戦では5連勝で2位に浮上するなど、ソラーリは建て直しに成功したように見えた。

 2月6日に行われたコパ・デル・レイ(国王杯)準決勝1stレグは、敵地でバルセロナにドロー。直後のリーグ戦ではアトレティコ・マドリーに3-1で勝利して2位に浮上。さらにCL準々決勝1stレグではアヤックスに2-1で勝利した。

 シーズンの山場とも言えるアウェー3連戦を見事に乗り切ったレアルだったが、次第に調子に陰りが見えていく。その後のリーグ戦を1勝1敗としたレアルは、バルセロナとの「エル・クラシコ」2連戦を迎えた。

 2月27日のコパ・デル・レイ準決勝2ndレグは、ホームのレアルが0-3で敗れて敗退。さらに3月2日のリーグ戦でも0-1の敗戦。バルセロナとの対戦は3敗1分、うち2敗が大敗という屈辱的な結果を招いてしまった。

●CLから姿を消す

 チームはさらなる苦境に立たされる。1stレグでアヤックスに2-1と勝利していたレアルは、CL準々決勝2ndレグが行われる敵地アムステルダムに乗り込んだ。

 レアルは7分にスローインからボールを失い、先制を許してしまう。18分にも追加点を許したレアルは、ルーカス・バスケス、ヴィニシウス・ジュニオールの両WGが負傷により交代するアクシデントに見舞われた。

 レアルは62分までに0-3とされ、2戦合計スコアで2-4とビハインドを背負ってしまう。70分にマルコ・アセンシオのゴールで1点を返したものの、直後にアヤックスの芸術的なFKが決まり、万事休すとなった。

 公式戦3連敗を喫し、CL、コパ・デル・レイの2つのカップ戦から姿を消したレアルは、アヤックス戦の大敗の6日後に、大きな決断を下す。ソラーリを解任し、ジダンを再び監督に据えたのだ。

 ただ、2年半で3度のCL制覇に導いた名将と言えど、さすがにこのときばかりは手の施しようがなかった。残されたリーグ戦では3位を維持するのが精いっぱい。勝ち点68は直近17シーズンで最低で、2季連続で3位以下となったのは1973/74シーズン以来という、クラブ史上に残る低調ぶりだった。

●ロナウドの穴を埋められず

 公式戦で年間平均50ゴールを生み出してきた絶対的エースが抜けた今季は、最後までその穴を埋めることはできなかった。リーグ戦ではカリム・ベンゼマがレアル加入後2位タイの21得点をマークしたものの、ガレス・ベイルは8得点、アセンシオはわずか1得点。ロナウドの背番号7を継いだ新加入のマリアーノ・ディアスも3得点と期待に応えられず。チームの総得点は今世紀最低の63に終わった。

 ジダン前政権でCL3連覇の立役者となったGKケイロル・ナバス、DFセルヒオ・ラモス、DFマルセロ、MFルカ・モドリッチ、FWベンゼマといった選手たちは30代となり、主力の高齢化は顕著になっている。

 10月までBチームを率いていたソラーリは、若い選手たちを起用しようという意図が垣間見えた。昨夏にレアル・ソシエダから加入したアルバロ・オドリオソラはダニエル・カルバハルとポジションを争い、公式戦22試合に出場。序盤はBチームで経験を積んだヴィニシウスも徐々にトップチームで出場機会を増やした。

 反対に、クルトワ加入によってナバスはカップ戦要員となり、マルセロはベンチを温める機会が増えた。しかし、3月にジダンが監督再登板を果たすと、ナバスとマルセロは再び居場所をベンチからピッチに移している。世代交代という課題は今後へと持ち越しとなっている。

 シーズンを通じてドタバタを繰り返したレアルは、ジダンの下で再び覇権を取り戻すことができるのだろうか。

(文:加藤健一)

【了】

最終更新:7/18(木) 10:01
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