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ザッカーバーグの「言論の自由」には、“偽情報”も含まれる? シンポジウムでの発言の真意

7/18(木) 12:32配信

WIRED.jp

フェイスブックのCEOであるマーク・ザッカーバーグが、「言論の自由」についてシンポジウムで語った。ネットに渦巻く偽情報への対応について問われた彼は、どんな情報であれ「言論の自由」「表現の自由」を例外なく堅持することを強調したのだ。フェイク情報の拡散を巡るSNSの責任が問われ、安全性と言論の自由とのトレードオフに起因する問題が生じるなか、その中心的人物の発言には大きな意味がある。

データポータビリティーと個人情報保護の対立

今年の「Aspen Ideas Festival」で壇上に立ったマーク・ザッカーバーグは、会場からの厳しい批判にさらされることになった。コロラド州アスペンで毎年開かれるシンポジウムに登壇したザッカーバーグは、ハーヴァード大学法科大学院教授でフェイスブックの顧問も務めるキャス・サンスティーンと、選挙への干渉を阻止することの難しさについて議論を繰り広げていた。

フェイスブックの最高経営責任者(CEO)によると、問題のひとつは、外国政府が米国の選挙に影響を及ぼすためのキャンペーンを展開しようとしたとき、フェイスブックにはこれを阻止するメカニズムがないという点にあった。投稿を削除したり、偽アカウントを無効にしたりすることはできる。しかし、例えばロシア政府とつながりがある「Internet Research Agency(IRA)」のインターネットへのアクセスを遮断するような力はない。

ザッカーバーグは「わたしたちは民間企業であり、ロシア政府の陰謀を阻止できるようなツールはありません。ロシアに圧力をかけるための手段を保持しているのは、わたしたちではなく米国政府です」と発言した。すると、会場から「嘘だろう!」という叫び声が上がったのだ。

ザッカーバーグとフェイスブックが、ここ数年でどれだけの信頼を失ったかを象徴する瞬間だったと言っていいだろう。Aspen Ideas Festivalは穏やかで思慮深い人々が集まるイヴェントで、会場から野次が飛ぶようなことは珍しい。しかし、コロラド州の雄大な自然のなかで行われた対話の場ですら、フェイスブックは観客の間に怒りと冷笑を引き起こしたのだ。

それでもザッカーバーグは、しつこく自らの主張を繰り返した。そしてこの場合、彼の言っていることは大筋では正しかった。

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最終更新:7/18(木) 12:32
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