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沖縄の死んだジュゴン、ひっそりと解剖。辺野古基地建設との関係は!?

7/18(木) 8:33配信

HARBOR BUSINESS Online

生息が確認されていた3頭のうち、唯一のメスだった

 7月17日、国の天然記念物のジュゴンの死骸の解剖が実施された。今年3月に、沖縄県今帰仁(なきじん)村の運天漁港で見つかった死骸だ。港に引き揚げられた体は傷だらけで血が滲み、目からは赤い血の涙が流れていたという。人魚のモデルにもなった愛らしいジュゴン。その変わり果てた姿に心を痛めた人も多いだろう。

⇒【画像】今帰仁村の補正予算資料。「死因究明」の文字はなく、予算の説明は「ジュゴン標本化事業」となっていた

 死んだジュゴンは通称「個体B」と呼ばれ、沖縄で生息が確認されていた3頭のうちの1頭で、唯一のメスだった。他の2頭が行方不明になり、名護市辺野古での新基地建設工事による影響が懸念されてきた中での悲報だった。

解剖の目的は「死因究明」ではなく「ジュゴン標本化」!?

 ジュゴンは天然記念物で、国際自然保護連合や日本の環境省も絶滅危惧種に指定する希少な生き物だ。フィリピンやオーストラリアなど暖かい海に生息し、沖縄のジュゴンは最も北に棲む「北限のジュゴン」としても知られている。発見から4か月近く、今帰仁村の漁港の施設で冷凍保存されてきた。

 死因については当初から、「今帰仁村が沖縄美ら島財団に解剖を依頼して究明にあたる」と報道されてきた。今帰仁村議会は5月末に18万5000円を「ジュゴンの解剖費」として補正予算を可決した。

今帰仁村の解剖関係予算の中には、「死因究明」の費用は計上されていない!?

 名護市の市民団体「北限のジュゴン調査チーム・ザン」代表の鈴木雅子さんに話を聞いた。鈴木さんは「国の天然記念物のジュゴンの解剖関係予算を、一自治体である今帰仁村が負担するのはおかしい。専門的な解剖の実施を要望するとともに、死因究明の責任主体を明らかにしてほしい」と訴えている。

 チーム・ザンは、ジュゴンと生息地の保護を目的に、餌場である海草(うみくさ)藻場の調査や、辺野古新基地工事や不発弾処理等の脅威からジュゴンを守るために長年活動してきた。

 鈴木さんたちは死んだジュゴンを「B子母さん」と親しみをこめて呼んでいる。6月には今帰仁村住民有志とともに、解剖に関わるとされる環境省、沖縄県、今帰仁村に、専門的な解剖の実施に加え、解剖工程、執刀者、解剖費用内訳の開示を求める要望書を2回提出した。

 その要望に応じて、今帰仁村が開示した村議会の資料を見せてもらった。驚いたことに「死因究明」の文字はなく、予算の説明は「ジュゴン標本化事業」となっていた。

 さらに内訳をみると、標本化監修アドバイザーの県外大学准教授への報償と旅費で12万7000円。残りの5万8000円は冷凍冷蔵施設の賃借料とジュゴンを移動するためのクレーン車の使用料となっていた。

 解剖そのものに関する費用は村では予算化されておらず、天然記念物であるジュゴンの死因究明の主体や解剖内容について疑問は深まるばかりだ。

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最終更新:7/18(木) 8:33
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