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【昭和の名車 33】トヨタ セリカ 1600GTは元祖スペシャリティカー、そのすべてが新鮮だった

7/19(金) 6:30配信

Webモーターマガジン

トヨタ セリカ 1600GT:昭和45年(1970年)12月発売

昭和は遠くなりにけり…だが、昭和生まれの国産スポーティカーは、日本だけでなく世界的にもブームとなっている。そんな昭和の名車たちを時系列で紹介していこう。

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日本で“スペシャリティカー”という新しいジャンルを定着させた最初のモデルがセリカである。では、スペシャリティカーの定義とは? となると難しいが、「スポーツカーでもセダンでもなく、しかしスポーティなムードも持つ」といったところだろうか。

そのセリカのデビューは1970年(昭和45年)12月、兄弟モデルのカリーナとともに発売されている。

セリカとカリーナはパワーユニットからギアボックス、シャシなどをすべて共用しながら、クルマの性格やボディスタイルはまったく別という兄弟車で、高性能スポーティセダンのカリーナに対して、スペシャリティカーを謳ったのがセリカだった。

そしてこのセリカの最強力モデルが、DOHCエンジンを搭載して走りに振った「1600GT」である。

搭載エンジンは4気筒DOHC、1588cc、115psの2T-G型で、トヨタの量産型DOHCエンジンの先駆的存在ともなった“名機”である。

セリカシリーズは用意されたエンジン、ギアボックス、内装、外装などをユーザーの好みでオーダーするフルチョイスシステムなる仕組みを採用したが、1600GTだけはこの2T-G型DOHCをはじめ、内外装もすべてGT専用仕様となり、下位グレードのLT、ST、ETにあったフルチョイスシステムは採用されなかった。

セリカのスタイリングは発売前年の1969年10月のモーターショーに出品されたプロトタイプモデル、トヨタEX-1のそれを生産型に活かしたもので、空力的にも優れた斬新なそのスタイルは、発売直前のモーターショーでも人気を呼んでいた。ボディに組み込まれた一体式バンパーも新鮮であった。

1600GTはブラックのハニカムグリルやGTの文字入りサイドストライプ、黒一色の内装などで精悍さを強調、ギアボックスも5速MTのみで、最高速は190km/hというスポーツカー並みの性能を発揮した。パワーウインドーや合わせガラスも標準で装備されている。

1600GTVは1972年8月から追加設定された“走り”のモデル。パワーウインドーやAM/FMラジオなどは取り外して装備の簡素化をはかり、代わりに専用のハードサスや185/70HR13のワイドラジアルタイヤなどで足まわりを強化した、走りに徹したマシンだった。

GTVの“V”はビクトリー(Victory=勝利)の頭文字から取ったという「勝つため」のマシンでもあった。ただし搭載する2T-G型DOHCのスペックはGTと同じで、最高速の190km/hも変わらない。

スポーツ派GTVに代表されるセリカのレース活動も、GTV登場前の1971年後半あたりから開始されていた。

その一部を拾ってみても、1971年11月のオールスターレース、1972年3月の全日本鈴鹿自動車レース、同じくグランドチャンピオンシリーズ第1戦で1600GTはそれぞれクラス優勝、4月のレース・ド・ニッポン、5月の日本GPと鈴鹿1000kmレース大会、7月のオールスター・レース、11月のツーリスト・トロフィー・レースでいずれも総合優勝というめざましさである。

海外レースでも1972年、1973年のRACラリーで連続クラス優勝を飾ったのをはじめ、1974年の南アフリカ・トータルラリーの総合優勝、ニュルブルクリンク・ツーリングGPでクラス優勝、1974年、1975年のマカオGPの連続総合優勝、1975年のスパ・フランコルシャン24時間レースのクラス優勝など、レースはもとよりラリーでも輝かしい戦績を残している。

1973年4月にはLB(リフトバック)シリーズの追加設定で、LB1600GTも加えたが排出ガス規制の強化で1975年11月から、2T-GR型はしばらく生産中止という憂き目に遭い、1600GTはスペシャリティカーという新たなジャンルを開拓しながらも、一時ラインアップから消えることになる。

トヨタ セリカ 1600GT 主要諸元

・全長×全幅×全高:4165×1600×1310mm
・ホイールベース:2425mm
・車両重量:940kg
・エンジン型式・種類:2T-G型・直4 DOHC
・排気量:1588cc
・最高出力:115ps/6400rpm
・最大トルク:14.5kgm/5200rpm
・トランスミッション:5速MT
・タイヤサイズ:6.45H-13-4PR
・車両価格:87万5000円

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最終更新:7/19(金) 6:30
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