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中国「北京ビキニ」規制話題に…屋外で“上半身裸”になる行為、日本で法的問題は?

7/19(金) 6:10配信

オトナンサー

 中国の都市部で、男性が服をめくって腹を出し、暑さをしのぐ「北京ビキニ」など上半身裸で過ごす行為への規制が強化され、話題となりました。日本でも暑くなると、上半身裸で街中をランニングする男性や、海水浴場近くの店舗では、水着姿で売り場を歩く男性客を見かけることがあります。屋外や多くの人が出入りする施設内で上半身を露出する行為は法律上、問題ないのでしょうか。グラディアトル法律事務所の森山珍弘弁護士に聞きました。

可能性としては軽犯罪法違反

Q.男性が街中、あるいは海水浴場やプールの近くで上半身裸で過ごすと、法律に触れる可能性はありますか。

森山さん「可能性として、軽犯罪法1条20号に触れるかもしれません。その条文には、『公衆の目に触れるような場所で公衆にけん悪の情を催させるような仕方でしり、ももその他身体の一部をみだりに露出した者』と規定されています。街中が『公衆の目に触れるような場所』であることは間違いありませんし、上半身裸でいることは『その他身体の一部をみだりに露出』したともいえるでしょう。

例えば、街中の人が多い場所で、何の理由もなく上半身裸でいることは、一般的に人を不快な気持ちにさせるものといえるため、『公衆にけん悪の情を催させるような仕方』に該当する可能性は十分あり得ると思います。しかし、街中で上半身裸でいることが、必ずしも『公衆にけん悪の情を催させるような仕方』に該当するとは限りません」

Q.それは、なぜですか。

森山さん「例えば、ランニング中は体が熱を帯びるので、『上半身だけでも少しは涼しい状態になりたい』と考えて服を着ないことは、ある程度理解できなくはないともいえるからです。そのため、軽犯罪法の『公衆にけん悪の情を催させるような仕方』に該当するかは微妙と言わざるを得ません。

また、海水浴場やプールの近くで上半身裸で歩くことは、水着で泳いだり、過ごしたりする場所の近くなので、比較的短時間だと想定されます。そのため、服を着ないことも分からなくはなく、『公衆にけん悪の情を催させるような仕方』とまではなかなかいえません。軽犯罪法には抵触しないでしょう。

ただし、水着姿でコンビニなどの店舗に入る場合は別です。例えば、店舗の入り口に『水着姿での入店禁止』との貼り紙があるにもかかわらず、無視して入店すると、建造物侵入罪や威力業務妨害罪に該当する可能性があります」

Q.サッカー選手などスポーツ選手が試合後、暑さを和らげるなどの目的で、ユニホームを脱いで上半身裸でグラウンドを歩くことがあります。この場合、軽犯罪法に触れる可能性は。

森山さん「裸で過ごすのは、あくまで試合終了後の短時間であること、また、スポーツで体が熱を帯びることで『上半身だけでも少しは涼しい状態になりたい』と考えてユニホームを脱ぐ行為はそれなりに理解できるので、『公衆にけん悪の情を催させるような仕方』にはまず該当しないと思われます。従って、軽犯罪法には触れないでしょう」

Q.小さな子どもや未成年であっても、違反の対象となる可能性があるのでしょうか。

森山さん「小さな子どもが上半身裸で過ごすことが『公衆にけん悪の情を催させるような仕方』になるとは、現実的に考えられないと思います。そのため、小さな子どもについては、法律に抵触する可能性は低いでしょう。ただし、中学生以上になれば成年と見た目がさほど変わらなくなるので、中学生以上の場合は違反となる可能性があります」

Q.上半身裸で過ごしているのを不快に感じる人がいた場合、何らかの対応をしなければ問題に発展する可能性はありますか。

森山さん「上半身裸で過ごすことは、軽犯罪法1条20号に該当する可能性があります。不快に感じた人や、当人に苦情を伝えた人が警察に連絡すると、任意で事情聴取される可能性はあります」

Q.自宅のベランダやリビングが隣家や道路からよく見える場合、そこで上半身裸で過ごすことに何らかの違法性はあるでしょうか。

森山さん「隣家や道路からよく見えるベランダやリビングは、軽犯罪法が規定する『公衆の目に触れるような場所』に該当し得ます。他の要件も満たせば、軽犯罪法違反となる可能性があるでしょう」

Q.屋外、または公共施設内で上半身裸で過ごしたことで、法律に抵触した事例・判例はありますか。

森山さん「調べた限り、先述した軽犯罪法1条20号に関する事例・判例はありませんでした」

オトナンサー編集部

最終更新:7/19(金) 12:51
オトナンサー

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