ここから本文です

プールで結膜炎に!? 夏に起こりやすい「目のトラブル」

7/20(土) 9:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

「ものがぼやけて見える」「目がかすむ」「光がいつもよりもまぶしい」など、気にはなりつつも、見過ごしてしまっている「目」についての悩みはないでしょうか。そんな悩みを抱えたままでは、日々の不安が募るばかりです。本連載では、白内障・緑内障・網膜剥離手術に強みをもつ、はんがい眼科・院長の板谷正紀氏が、眼病の症状やその対処法について解説します。

夏に起こりやすい「目のトラブル」

暑さの厳しい夏は、さまざまな面で体に負担がかかる季節です。冷房の効いた室内と酷暑の戸外との温度差が大きく、ぐったり疲れてしまうという方も多いでしょう。さらに暑さで食欲が落ちる、夜も寝苦しく睡眠不足気味……という声もよく聞きます。お子さんのいる家庭では、夏のレジャーに出かける機会も増え、さらに疲労が溜まるという方も少なくないかもしれません。

実は夏が過酷な季節だというのは、私たちの「目」にとっても同じです。目が真っ赤に充血する、目やにがたくさん出る、目がゴロゴロする、目が痛い、目が乾く、目がかすむ、光をまぶしく感じる……。そんな不快な症状が数日以上続くときは、目にトラブルが発生している可能性があります。

なかには、そのままにしていると症状が悪化するものや、家族など周りの人にも影響が及ぶケースもあるので注意が必要です。今回は、そうした「夏に起こりやすい目のトラブル」について、解説したいと思います。

「ウイルス性結膜炎」と呼ばれる3つの感染症

夏に起こりやすい目のトラブルの1つ目としては、「ウイルス性結膜炎」があります。ウイルス性結膜炎とは、ウイルスに感染することによって、目の結膜(白目の表面やまぶたの裏側にある膜)に炎症が起こる感染症です。

夏は暑さや食欲低下などによって免疫力が落ちやすいため、感染症にもかかりやすくなります。また子どもの場合、夏場はプールのように他の子どもと接触する活動が増え、さらに感染の機会が多くなります。

ウイルス性結膜炎は感染力がとても強いという特徴があります。感染すると目の充血、目やに、涙目、目がゴロゴロして痛むといった症状が現れます。

2017年夏には、ウイルス性結膜炎の1つである「咽頭結膜熱(プール熱)」が、ここ10年でもっとも患者数が多くなり、7月から8月にかけて大きな流行になりました。

子どもの感染だけでなく、病児を看病した大人にも感染が広がることがあるので、年齢を問わず、注意していただきたいと思います。

夏に流行しやすい主なウイルス性結膜炎の種類は、以下の3つが挙げられます。

(1)流行性角結膜炎(はやり目)

アデノウイルス(8型、19型、37型、54型など)に感染することで起こります。感染力が非常に強いことから、どんどん患者が増えてしまうため、一般に「はやり目」とも呼ばれます。

感染者が目を触った手で触れたものを、別の人が触ることなどで感染し、感染から1週間ほどで発症します。おもな症状は以下のようなものです。

●結膜が真っ赤に充血する

●目やにがたくさん出る(ひどいときは目が開かないこともある)

●涙目になる

●(黒目が傷つくと)目が痛い、異物感、光がまぶしい

(2)咽頭結膜熱(プール熱)

原因ウイルスは、アデノウイルス(3型、4型、7型など)です。昔はプールの水の消毒が不完全なために子どもの間に流行したことから「プール熱」とも呼ばれますが、最近では感染者の手やタオルなどに別の人が触れることで、感染するケースが多くなっています。

症状としては、流行性角結膜炎に似た目の症状のほかに、のど(咽頭)の痛みや炎症、発熱が起こるのが特徴です。

●結膜が充血する

●目やにが増える

●のどの痛みがある

●38度以上の高熱が出る

(3)急性出血結膜炎

エンテロウイルス(70型)やその仲間のウイルスによって起こる結膜炎です。感染して1~2日で、急に結膜炎の症状が現れます。特徴的な症状として、白目に出血がよくみられることから、この名称がついています。

発症は幼い子どもに多いですが、20~30代でも発症することがあります。近年は、沖縄県や九州で流行したことがありますが、全国的な流行は起きていません。おもな症状は次のようなものです。

●結膜が充血する

●目やにが増える

●白目に出血が起こる

●目の違和感(ゴロゴロする)

◆ウイルス性結膜炎にかかったら、学校を休んで安静にすること

これらのウイルス性結膜炎は、特に治療をしなくても1~2週間ほどで回復することがほとんどです。症状が強いときは、ステロイド薬の点眼薬を使うこともありますので、眼科を受診してください。

新生児や乳幼児では偽膜性結膜炎を起こし、細菌の混合感染で角膜穿孔を起こすことがありますので要注意です。最大の問題点は、感染しやすく集団発生してしまうことです。

ここに挙げたウイルス性結膜炎は、いずれも学校保健法で指定された感染症です。咽頭結膜熱は「主な症状が消失して2日経過するまで」、流行性角結膜炎と急性出血性結膜炎は「医師が感染の恐れがないと判断するまで」、学校や幼稚園、保育所などは出席停止になります。

大人が感染したときは、特に飲食関係や医療機関、介護施設などで働く人は注意が必要ですから、職場の規定を確認するようにしてください。

1/3ページ

最終更新:7/20(土) 9:00
幻冬舎ゴールドオンライン

記事提供社からのご案内(外部サイト)

富裕層・企業オーナー必読!「知識武装し、行動する」ためのWEBメディア。「資産防衛」に関する最新情報とノウハウを配信!

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事