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延長戦を制して準々決勝へ 佐々木朗希が見せた“涙”に思うこと

7/21(日) 17:31配信

週刊ベースボールONLINE

8回には大台の160キロ

 気持ちは十分に分かる。しかし、涙を流すのはまだ早いと感じた。

 大船渡高は岩手大会4回戦で第2シード校・盛岡四高を延長12回、4対2で下して、7年ぶりの8強進出を決めた。

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「四番・投手」で、2回戦から3試合連続で先発した佐々木朗希(3年)。5回まで双方無得点と「我慢」の投球が続いた。6回表に味方の援護があり2点を先制してもらうが、9回裏に追いつかれ、2対2で延長に突入。

 13回からのタイブレークも見えかけた12回に決着がついた。大船渡高は無死一塁から四番・佐々木が右翼ポール付近に決勝2ラン。その裏、相手の攻撃を三者連続三振で、計21奪三振で完投している。

 さて、注目の球速である。2回戦は147キロ。3回戦は155キロだった最速は、この日は5回に157キロを計測すると、8回には大台の160キロをマークした。佐々木の最速163キロは今年4月6日、高校日本代表第一次候補として参加した国際大会対策研修合宿の紅白戦(ケース打撃)で計測した数字。佐々木が「あこがれの人」として語る、花巻東高・大谷翔平(現エンゼルス)が2012年夏の準決勝(対一関学院高)で計測した“夏”の数字に並んだ。しかも試合会場は同じ、岩手県営野球場である。

 12回にも153キロをマーク。無尽蔵のスタミナを見せたものの試合終盤、肩で息をしているのは明らかだった。変化球も高めに浮くことが多く、握力もなくなっていたように見受けられた。この一戦での消耗度は相当のはずである。

 佐々木が目指すのは「甲子園」のみ。球速には一切、興味を示さない。一つのバロメーターとしては、試合を重ねるごとにスピードアップし今後も注目されるが、さらに勝利に徹した投球に専念することだろう。

 佐々木は夏の県大会前の練習試合から通じて、走者を出して以降の集中力が圧巻。ピンチの場面でギアチェンジするシーンこそが見どころの一つ。岩手大会では「ファンサービス」の一環で、スコアボードに球速表示が映し出される。高校生ながら、スタンドの観衆を楽しませる魅力が佐々木にはある。だが、どこまで体力が残っているか。

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最終更新:7/22(月) 15:32
週刊ベースボールONLINE

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