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ファミリーカーでも脱真円! クルマのハンドルに「D字型」が増えているワケ

7/21(日) 11:40配信

WEB CARTOP

F1のステアリングはかなり前からフラットボトムを採用

 クルマのハンドル(ステアリングホイール)といえば丸いカタチというイメージだが、「Dシェイプ」、「フラットボトム」と呼ばれる下側がカットされているハンドルが増えている。

クルマ進化によって消えたドラテク「内がけハンドル」

 フォルクスワーゲンのラインアップではほとんどがDシェイプとなっているし、日産ではノートやセレナといったクルマにも採用されている。もともとはスポーティなイメージだった「Dシェイプ」だが、すっかりファミリーカーに適した形状といった印象だ。

 さて、フラットボトムのステアリングホイールがスポーティと言われるようになったのは、F1のステアリングホイールがそうした形状だから、という見方が根強い。

 たしかにお尻を落として足を上げたスタイルで乗り込む現代F1においては足とステアリングホイールの干渉を防ぐためにフラットボトムを採用するのはスタンダードとなっている。もっといえば、視界をよくするために上側もフラットな形状であることがほとんどだ。

 こうした形状が可能になるのはステアリングを持ちかえて操作する必要がないレーシングカーならではで、いまやGTマシンなどのハコ車においても丸くない形状のステアリングホイールが当たり前にように装着されている。

 とはいえ、F1においてもDシェイプが当たり前のように採用されるようになったのは21世紀近くになってから。フラットボトムデザインというアイデアは1980年代からあったが、1990年代のアイルトン・セナやミハエル・シューマッハの時代でも主流は丸型だった。

ファミリーカーではウォークスルーがしやすいというメリットが

 一方で、1990年代前半にはカスタマイズアイテムとしてDシェイプのステアリングホイールがアフターパーツ市場に登場していた。レーシングカーを真似したというより、欧米の大柄なドライバーでもタイトなコクピットのスポーツカーに乗り込みやすくなる、というのがセールスポイントのひとつだった記憶がある。

 チルト機構がついていないことも多かった1990年代にはステアリング形状によって乗降性や操作性を改善したいというニーズがあったのだ。余談だが、筆者もマツダ・オートザムAZ-1のステアリングホイールをフラットボトムタイプに交換して乗っていたが、まさしく足とステアリングホイールの干渉を防ぐためだった。

 じつは、いまどきの市販車にDシェイプ形状が増えているのは、そうした足の干渉を防ぐという面がある。実際、日産セレナでは運転席からウォークスルーで後席へ移動できるが、その際に足とハンドルの干渉を防ぐためにDシェイプ形状を採用したという。

 ファミリーカーにまで広がっているDシェイプのステアリングホイールは、スポーティというよりも使い勝手の面でのメリットから合理的に選ばれた形状なのだ。

山本晋也

最終更新:7/21(日) 12:02
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