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マンソン・ファミリーによる殺人現場の家屋、問い合わせ殺到の理由

7/21(日) 22:50配信

Rolling Stone Japan

1922年に建てられた平屋建てのスペイン調の一軒家は、玄関からも後ろの庭からも全景が見渡せる上に、プール付き。ただ、20世紀を代表する殺人事件の現場ではあるが。

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殺人犯はチャールズ・マンソンの信者。被害者はレノとローズマリー・ラビアンカ。約半世紀前の事件だ。米ロサンゼルス郊外のロスフェリズのウェイヴァリー・ドライヴ3311番地にあるこの家が、現在198万8800ドル(約2億1400万円)で売りに出されている。

カリフォルニア州法によると、この家の現在の所有者が家を売りに出す3年以上前からその家を所有している場合、屋内で起きた死についても、どのような死に方だったかについても、購入者に教える義務はない。ところが、この物件のリスティングをしている不動産業者ロバート・ジャンバルボは正直にこの物件の歴史を公開しており、他の不動産仲介業者にもこれがラビアンカ夫妻が住んでいた家なので「ちゃんと事前調査してほしい」と警告している。

「この情報を公開したかった理由は、この家に住みたくない人が必ずいるからです。ただ、これまでの印象から言うと、ほとんどの人が気にしていないようですよ」と、ジャンバルボがローリングストーン誌に語った。

マンソンの信者がベネディクト・キャニオンにあった女優シャロン・テートの自宅で、テートを含む5人を殺害した翌日の1969年8月10日の夜、マンソン自身がラビアンカの自宅に出向いて、夫妻を縛り上げて放置した。その後、彼の信者であるチャールズ・“テックス”・ワトソン、パトリシア・クレンウィンケル、レスリー・ヴァン・ホーテンの3人が夫妻を刺殺した。そして夫妻の血で「Rise(決起せよ)」「Death to Pigs(ブタに死を)」「Healter Skelter」(ビートルズの曲「Helter Skelter」の綴り間違い)と壁や冷蔵庫に書きなぐった。

マンソンがこの家を選んだことにはいくつかの説がある。まずは、上位中産階級が住むこのエリアでアトランダムに選んだという説。これは誰でもいいから、マンソン自身が「ブタ」と呼んでいた白人の富裕層を標的にしたかったというものだ。この「ブタ」もビートルズの曲「ピッギーズ」から来ており、この曲の歌詞には「連中に必要なのは効果的なお仕置きだ」と言う意味のフレーズがある。

一方で、マンソンが熟考したのちにウェイヴァリー・ドライヴのこの家を選んだため、ちゃんとした理由があるとする説もある。2013年にローリングストーン誌が実施したインタビューで、マンソン自身がラビアンカ家の隣の家で行われていたパーティーにちょくちょく足を運んでいたと語った。その家にはハロルド・トゥルーという名前のUCLAの男子学生が数人のルームメイトと住んでいた。また1970年にローリングストーン誌に掲載された記事には、マンソンとそのファミリーは1968年8月からトゥルーの家で仲間づくりを始め、トゥルーが引っ越したあともその家に顔を出していたと書いてある。さらにこの記事によると、テート殺害の翌日の夜、マンソンと信者たちはロス・フェリズ界隈を車で徘徊し、町をぐるぐるまわりながら次の標的を探していた。最終的にトゥルーの家に行ったのだが、中にはいると空き家になっていたため、ラビアンカ夫妻が住む隣家に移動し、ウェイヴァリー・ドライヴの無名のこの家が突然注目の的になってしまったらしい。

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最終更新:7/21(日) 22:50
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