ここから本文です

「現代化されたヴィンテージ」:米・リセール市場 、急拡大のさきに何が来るか?

7/22(月) 9:01配信

DIGIDAY[日本版]

この先に待ち受ける課題は

こうしたスタートアップにとっての最大の課題は、利益を出すことだとコダリ氏は語る。事業の規模を拡大するには莫大なコストがかかるからだ。リアルリアルの場合、累積赤字の額は2億8100万ドル(約302億円)となっている。同社は上場申請書S-1で、将来的に利益を上げられるようになるかは不明だと認めている。高級ブランド品だけを扱っているのではないスレッドアップの場合、さらにコストがかかると考えられる。というのも、同社のビジネスモデルは、誰かの不要な物を受け取り、それを保管し、写真に撮るというものだからだ。スレッドアップはこれまで、8500万点のアイテムを「アップサイクル」(ここでの意味は古着を受け取って、それと引き換えに支払いをしたということ)したという。そのうちの5分の1は2018年に処理されたものだ。そして同社の「アップサイクルセンター」には1日10万点ものアイテムが送られてきているという。

こうした新しいデジタルリセールプラットフォームをどれだけの人が利用しているのか、正確なところはわかっていない。コダリ氏が挙げたのは、2016年後半にフォレスターが発表した、中古の商品を購入したことのある消費者は21%しかいないという調査結果だ。数年前の調査ではあるが、現時点での結果も大して変わらないのではないかと同氏は考えている。「ポッシュマークで購入したことがあると答えた人は、わずか3%だ」と、コダリ氏は続けた。

リセールビジネスを手がける企業の多くが売上高の増加を報告している一方で、その規模は、不調と言われる小売企業ですら売り上げている数十億ドルレベルにはまだ達していない。たとえばギャップ(Gap)は2018年度、160億ドル(約1.7兆円)超を売り上げたと発表している。「実際問題、ニッチなリセール企業のどこかが近い将来このレベルに達するとは考えにくい」と、コダリ氏は述べている。

それでも、リセール市場で注目を集めようと思うなら、いまがその時だろう。リアルリアルの上場や、ストックXが巨額の資金調達をしたことを考えると、ほかにも上場する企業が近々必ず出てくるだろうとサンダース氏は予測する。「IPOへの関心はさらに高まると考えている」と、同氏は話す。次に上場しそうなのがポッシュマークだが、ほかの企業もおそらくそれに続くはずだ(ポッシュマークもスレッドアップも、IPOの予定についてはコメントを控えるとした)。投資家からの関心の高まりは、業界規模の拡大にもつながるだろうという。「重要なのはスケールさせることと、成長を生み出すことだ」とサンダース氏はいう。「投資家はかなり寛大だ」。

この局面で投資家の関心が高まっている点については、コダリ氏も同意見だ。「いまは絶好のチャンスだろう」と、同氏はいう。だが「利益が出せる経営状態でない場合は、うまく上場を正当化できるか怪しいところだ」。そして、もしいまのこの盛り上がりを利用して資金を調達できなければ、「それほど長く生き残れないのではないだろうか」と、コダリ氏は語った。

Cale Guthrie Weissman(原文 / 訳:ガリレオ)

編集部

3/3ページ

最終更新:7/22(月) 9:01
DIGIDAY[日本版]

記事提供社からのご案内(外部サイト)

DIGIDAY[日本版]

株式会社メディアジーン

デジタルマーケティング戦略情報に特化した
USブログメディア「DIGIDAY」の日本版。
国内外の最新情報を独自視点でお届けします。

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事