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ウィンブルドン 、アーカイブ映像で「マネタイズ」を計画

7/22(月) 17:01配信

DIGIDAY[日本版]

将来の収益安定化を目指し、ウィンブルドン選手権(全英オープンテニス)のビジネス面を担う幹部らは、過去の試合に目を向けている。アーカイブ映像を活用して、新たなファン層にリーチし、さらなるスポンサー獲得を狙う意向だ。

アーカイブ活用の手立て

ウィンブルドン選手権は、知名度こそ世界有数のスポーツイベントかもしれないが、収益的には、世界最高峰からほど遠い。ファイナンシャル・タイムズ紙によると、英会社登記所に提出した最新報告書に記載の、2018年7月までの1年間の収益2億5670万ポンド(約308億円)のうち、半分以上を放送権料が占めていた。これに対し、[英サッカー]プレミア・リーグは2019年から2022年までの放送権料を45億ポンド(約5340億円)という破格の高値で販売している。

ウィンブルドンの開催期間が2週間であることを考えると、1シーズンが10カ月続く英サッカーリーグのように、試合の放送権料だけで大金を稼ぎ出すのは難しい。かといって、大会を1年中開催するのは、コストがかかり過ぎる。そこで、ウィンブルドンは活動期間を2週間から6週間に延長する手に打って出た。全仏オープンが6月9日に終了するや、同運営組織は2019年大会のプロモーションをFacebook、インスタグラム、Twitter、Snapchat、そして今年ははじめて、人気のショート動画ネットワーク、TikTok(ティックトック)上で積極的に行なった。これらのプラットフォームは新規ファン獲得に向けたマーケティング機会になる一方、リーチ数の増加は新たな商業機会にもなりうる。より多くのコンテンツをより長期間共有できれば、テレビ以外のメディアへのブランド露出に対する支出増の正当性をスポンサーに説きやすくなるからだ。

この6週間キャンペーンの一環として、ビヨン・ボルグ選手とジョン・マッケンロー選手による1980年の決勝戦を多角的に再体験できる劇場イベントを開催した理由も、そこにある。バーチャルタイムカプセルと称されたこのイベントにおいて、ウィンブルドン運営陣は自身のソーシャルメディアチャンネル上で、実際の試合のアーカイブ映像を公開した。さらに、100を越えるコンテンツをウィンブルドンの既存チャンネルだけでなく、今回のパートナー「リマッチ(Rematch)」のチャンネルでも配信。後者には、決勝戦を再体験するだけでなく、そこに至るまでの試合を時系列で辿りたい人に向けた没入型コンテンツを用意させた。デジタルエージェンシー、セヴン・リーグ(Seven League)が制作したこれらのコンテンツには、決勝当日の新聞記事のYouTube配信から、再現映像をもとに制作した縦型動画のインスタグラム・ストーリーズ配信まで、さまざまなものを網羅した。

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最終更新:7/22(月) 17:01
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