ここから本文です

海外旅行中に6割が下痢 抗菌薬のデメリット

7/22(月) 16:25配信

オーヴォ

 気候も食習慣も異なる海外への旅。楽しい半面、慣れない環境で体調を崩すことも少なくない。だから薬を持っていく!という人も、抗菌薬(抗生物質)の服用は要注意だ。マラリアなど命に関わる感染症の診断が遅れてしまったり、耐性菌を日本に持ち込む結果になったりするからだ。国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンター(東京)がアンケートを実施したところ、海外旅行中に6割が下痢を経験しているから、旅行前に正確な知識を仕入れておこう。

【写真】関連情報を含む記事はこちら

 感染症治療の切り札といわれる抗菌薬が効かない「薬剤耐性(AMR)」の問題が世界中で深刻化している。旅先で現地の薬剤耐性菌に感染し、自覚がないまま日本へ持ち込んでしまうケースも増えているという。この薬剤耐性の問題を引き起こす原因となりかねないのが、抗菌薬の服用だ。アンケートでは、20代男性の8割が抗菌薬を旅先に持参したり飲んだりしていた。

 そこで、海外旅行で抗菌薬を服用する具体的なデメリットはというと…

 ①身体に有益な菌も死に、現地で体内に入った抗菌薬が効かない薬剤耐性菌だけが残り、腸内で増殖。身体の中に持ったまま日本へ持ち込む可能性が高くなる。

 ②旅行者下痢症でない下痢の場合、抗菌薬を服用することでかえって診断や治療が遅れることがある。特にマラリアや腸チフスの場合、命にかかわることもある。

 ③腸内細菌のバランスが崩れて下痢が起こることもある。熱が出たからと抗菌薬を自己判断で服用すると、他の原因の下痢症と判断がつかなくなる。

 …などだ。

 国連は、このままでは2050年までにはAMRによって年に1,000万人が死亡する事態となり、がんによる死亡者数を超えると警告している。

 そもそも、旅先では体調を崩さないように加熱した食品を食べることや、ペットボトルや密閉容器に入った飲料を飲むことが大切。ワクチンで予防できる感染症については、予防接種を受けるなど、最低限の注意を払うことも必要だ。楽しい夏休み、楽しい旅を。

最終更新:7/22(月) 16:25
オーヴォ

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事