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毎年100人以上の新卒が入社 会社と業界を変えた「kmタクシー」の新卒採用戦略とは

7/22(月) 7:32配信

日本の人事部

ここ数年、新卒就職は売り手市場が続いています。国の調査では、2019年3月大学卒業予定者の就職内定率は77.0%。1997年の調査開始以来、同時期で過去最高を記録しました。そんな学生優位の状況下で、新卒入社者数を伸ばしている企業があります。「kmタクシー」でおなじみのタクシー業界大手、国際自動車株式会社です。2019年4月に入社した新卒のドライバーは137人。コンスタントに100人を超える若者が同社を新卒1社目に選んでいるのです。さらには「3年以内の離職率は10%以下」と高い定着率を実現。なぜ、不人気といわれてきたタクシー業界にこれほど多くの新卒が集まるのでしょうか。また、どのように若手を育て、定着につなげているのでしょうか。同社専務取締役 渡邉啓幸さんにお話をうかがいました。

新卒採用で、会社を変える、業界を変える

――貴社が新卒採用を始めた経緯を教えてください。

当社がタクシードライバーの新卒採用を始めたのは2010年。それまで総合職は新卒採用を行っていましたが、タクシードライバーは中途採用のみでした。ただ、活動が難航していて、なかなか人が採れない状況が続いていたんです。その理由の一つは「タクシー業界のイメージの悪さ」。実際には働き方や仕事の中身などが随分改善されていたのですが、世間的な印象は昔のままで、決して良いとはいえませんでした。業界のイメージを向上させるには、まず、当社自体が変わらなくてはいけない。そのきっかけとして、新卒採用を行うことにしたのです。

もちろん、新卒採用が容易ではないことはわかっていました。投資する労力も時間も想像以上だろうと。しかし、学生が就職したくなるような会社を目指すことにより、今まで業界の中にいて気づけなかった課題を発見できるかもしれません。その課題を改善していきながら、新卒採用に本気に取り組んでいることを社会にアピールすることで、業界の内外にインパクトを与えられるのではないかと考えたわけです。

――2010年当時、新卒のドライバー採用を行っていたタクシー会社はなかったそうですね。新卒採用を行うこと自体、大きな挑戦だったと想像します。

大学を卒業したばかりの若者が、最初の仕事としてタクシードライバーを選ぶなんて、誰も想像しませんよね。当社も、新卒採用を始めてから3年は特に苦労しました。「タクシー会社が新卒採用をやっているの?」と不思議がられ、合同会社説明会に参加しても、一人も着席してくれません。ようやく内定を出せても、親御さんの反対にあい、辞退されてしまう。試行錯誤を繰り返しながら、一つひとつ社員と共に考え、成功体験を積み重ねてきたのです。

雰囲気が変わったのは、採用を始めて4年目の2013年に、前年の約3倍となる42人の新卒ドライバーが入社してからでしょうか。それまで10人前後で埋没してしまっていた若手のボリュームが増え、いろいろな意見がもらえるようになりました。新卒ドライバーの入社は、翌2014年に113人と初めて100人を超え、それ以降はコンスタントに100人を超える新卒者が当社でドライバーとして働くことを選んでくれています。

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最終更新:7/22(月) 7:32
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