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「楽天」に未来はあるか?もはや通販の会社ではない/馬渕磨理子

7/22(月) 8:31配信

週刊SPA!

「あの企業の意外なミライ」を株価と業績から読み解く。滋賀県出身、上京2年目、犬より猫派、好きな言葉は「論より証拠」のフィスコ企業リサーチレポーター・馬渕磨理子です。

⇒【グラフ】楽天の財務状況

 私はこれまで、上場銘柄のアナリストとしてさまざまな企業の業績予測、市況予測を行ってきました。また、自身で株式投資を5年以上に渡って行い、市場に向き合ってきました。本企画では、そんなリサーチャーである私馬渕の視点からみなさまに「あの企業の意外な情報」をお届けます。

楽天って、ホントはなんの会社?

 今回取り上げるのは、「楽天市場」「楽天トラベル」でおなじみの楽天<4755>の財務分析です。楽天創業時のビジネスモデルは、「ネットでモノが買えるショッピングモール」を手がける会社でした。

 インターネット上で物品を販売できるサイト「楽天市場」に出店してくれる店舗を集めるために社員は全国を飛び回り、1997年の楽天市場開設時の出店店舗は13店舗。売上高は32万円からのスタートでした。(出典:楽天ブログ 楽天の創業秘話)

 それから22年。

 現在、楽天は「インターネット」、「フィンテック」、「モバイル」の3つのセグメントにまで事業を拡大。2004年にはプロ野球参入を果たしたほか、最近では、国内のフリマアプリ大手の「Fril(フリル)」の買収、携帯キャリア事業への参入など、貪欲なまでに成長を続けている企業です。

 そんな楽天の財務状況はどのようになっているのでしょうか? その本質を、楽天の財務諸表に注目して3分ほどで説明していきます。

現在の楽天は“金融の会社”

 同社の損益計算書(略して“PL”= profit and loss statement)を見てみましょう。PLとは、簡単に言えば企業に「出てくるお金」と「入ってくるお金」を示したグラフのこと。

 楽天の事業別の売上高を分解してみます。

【インターネット事業】、【フィンテック事業】、【モバイル事業】の3つあるメイン事業のなかで、インターネット事業(楽天市場に代表される国内EC事業)は54.9%の売上高を占め、次にフィンテック事業が36.9%を占めています。

事実、フィンテック事業の営業利益は…
2017年720億円

2018年790億円(+70億円)

インターネット事業の主力である国内EC事業の営業利益は…

2017年740億円

2018年610億円(-130億円)

 となっており、2018年度は、営業利益でフィンテック事業がEC事業の利益を上回っています。つまり、現在の楽天は“金融の会社”であることが、PL分析をすることで見えてきました。

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最終更新:7/22(月) 8:31
週刊SPA!

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