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バルセロナ、繰り返されたお粗末すぎるCL敗退。今年もお荷物となった2人のアタッカー【18/19シーズン総括(10)】

7/23(火) 10:02配信

フットボールチャンネル

2018/19シーズンは、これまでスペインが握っていた欧州の覇権がイングランドへと移る結果で幕を閉じた。タイトル獲得や昨季からの巻き返しなど様々な思惑を抱えていた各クラブだが、その戦いぶりはどのようなものだったのだろうか。今回はバルセロナを振り返る。(文:加藤健一)

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●人員整理と順調な序盤戦

 バルベルデ体制2年目となった2018/19シーズンは、人員整理とピンポイントの補強の色合いが強い移籍市場の動きとなった。

 少なくともその前のシーズンに比べれば、この人員整理は的確だったと言えるだろう。前のシーズンでは、夏にFWウスマン・デンベレ、冬にMFフィリッペ・コウチーニョを補強したが、多額の移籍金に見合う活躍はできず。デウロフェウは1年で、ミナは半年でチームを去った。

 昨夏セビージャから加入したDFクレマン・ラングレは、怪我により公式戦15試合出場に留まったサミュエル・ウンティティに代わり、ジェラール・ピケの相棒として定着。MFアンドレス・イニエスタが退団し、MFパウリーニョが期限付き移籍で去った中盤には、MFアルトゥーロ・ビダル、MFアルトゥールを獲得している。

 セビージャとのスーペルコパに勝利したバルセロナは、開幕から公式戦6連勝と、順調なスタートを切った。第10節のエル・クラシコでは、ルイス・スアレスのハットトリックを含む5得点でレアル・マドリーを撃破。この後、フレン・ロペテギは監督を解任されている。

 PSV、インテル、スパーズと同居したUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも、無敗であぶなげなくグループステージを突破。14/15シーズン以来となる3冠獲得に向け、視界良好な序盤戦となった。

●カンテラ育ちの台頭と期待を裏切ったMF

 バルセロナはセルヒオ・ブスケツ、イバン・ラキティッチに加え、フィジカルに長けるビダルと技術に長けるアルトゥールというタイプの異なる選手が入った。さらに、カルレス・アレニャの台頭は大きな収穫となった。

 幼いころからバルセロナの下部組織でプレーしたアレニャは、2016年にトップチームデビューを飾った期待の星。18/19シーズンからの昇格が決まっていたが、怪我の影響もあり序盤はセカンドチームでプレー。11月からトップチームでベンチ入りを果たすと、徐々に出場機会を伸ばし、リーグ戦17試合に出場して2得点をマークした。

 加入2季目となったコウチーニョは、序盤は中盤の一角として起用されることも多かったが、アレニャの台頭もあり、中盤以降は左ウイングを主戦場に移し、デンベレと出場機会を分け合った。しかし、12月以降は1ゴール1アシストのみと、大きく期待を裏切っている。

 コウチーニョとポジションを争ったデンベレは負傷離脱を繰り返した。リーグ戦第27節のラージョ戦で左足ハムストリングの軽い肉離れを起こし、リーグ戦4試合を欠場。さらに第36節のセルタ戦では、右足ハムストリングを負傷して前半5分に交代。大一番が控える残りシーズンを全休している。もはやお荷物と言われても仕方ない。

●あまりにもお粗末な敗退

 リーグ戦では2位に勝ち点差をつけて首位を独走し、コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)でも決勝に進出。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)ではオリンピック・リヨン、マンチェスター・ユナイテッドを下して準決勝に駒を進めた。

 5月最初のゲームとなったCL準決勝1stレグは、ホーム・カンプノウで行われた。26分にジョルディ・アルバのアーリークロスにルイス・スアレスが反応し、先制に成功した。

 後半、リバプールは攻勢に転じるが、マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンの好セーブもあり、バルセロナは同点を許さず。すると75分、スアレスのシュートはクロスバーに直撃したが、跳ね返りに反応したメッシが押し込み追加点。さらに82分に中央からのFKをメッシが直接決めて3-0で、バルセロナが勝利を収めた。

 1stレグで準決勝の大勢はついたかに思えた。しかし、敵地アンフィールドに乗り込んだ2ndレグで悪夢が待っていた。

 1stレグと同じ11人を起用したバルセロナに対し、リバプールは1stレグに続いて欠場となったロベルト・フィルミーノに加えて、モハメド・サラーも欠場。飛車角抜きのリバプールに比べて、バルセロナの勝ち抜けを想像するのは容易だった。

 しかし、試合は正反対の展開となった。7分に先制を許すと、54分、56分、79分とゴールを許して、2戦合計スコアで逆転され、バルセロナは敗退した。

 思い起こせばちょうど1年前にも、準々決勝でローマを相手に、1stレグで4-1と勝利しながら、2ndレグを0-3で落として敗退している。2季連続で、このような形での敗退は、屈辱以外の何物でもない。あまりにもお粗末な負け方だった。

●年齢や経験は関係ない

 バルセロナはその後、コパ・デル・レイ決勝に臨んだが1-2で敗戦。バルセロナの連覇は「4」でストップし、タイトルはリーガ制覇の1つのみとなった。

 シャビが去り、ネイマールが去り、そしてイニエスタが去った。代わりに数百億円という金額をはたいてコウチーニョとデンベレを獲得した。しかし、何度でも声が涸れるまで言うが、彼らのプレーは期待値を大きく下回っている。

 そして、CL準決勝2ndレグでリバプールの4点目を許したCKでの一瞬の隙は、バルセロナの勝負弱さを表したプレーだった。そしてその隙を突いたのは、20歳のトレント・アレクサンダー=アーノルドだ。年齢や経験は関係ない。

 今夏はついにアントワーヌ・グリーズマンを獲得し、中盤には新たなコンダクター、フランキー・デ・ヨングがアヤックスから加入。ブスケツ、ピケ、メッシ、ジョルディ・アルバは30代になった。彼らにもシャビやイニエスタのように、チームを去るときがそう遠くないうちに訪れるだろう。彼らがもたらしてきた数々のタイトルが、過去形になるか、現在進行形で続くかどうかは、来シーズンのパフォーマンスを見ればわかるだろう。

(文:加藤健一)

【了】

最終更新:7/23(火) 10:50
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