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<目撃>クジラを食べる巨大ホホジロザメ、激レア、米ハワイ沖

7/23(火) 17:29配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

間近で撮影された貴重な光景、大きなお腹は妊娠?

「ディープ・ブルー」と名付けられたホホジロザメを含む3頭の大きなメスたちが、ハワイ沖で目撃された。複数で見られるのも、この場所で見られるのも珍しい。

【動画】巨大ホホジロザメのレア鮮明映像、クジラを食べる

 キンバリー・ジェフリーズ氏がマッコウクジラの死体を目にしたのは、その800メートル近くも手前だった。バスほどの大きさもある巨大な白い物体が、静かな早朝の海にプカプカと浮き沈みしていた。

 2019年1月、ハワイを拠点にする野生動物写真家のジェフリーズ氏は、このご馳走に引き寄せられてくる捕食者たちを見ようと、ワイキキの南西数キロ沖にやってきていた。

 水中に飛び込んでわずか数秒後、何かが下のほうで動くのが目に入った。深海から上がってくる巨大なホホジロザメだ。

 体長6メートルはあるそのサメは、「ディープ・ブルー」として知られる有名な個体だった。過去に映像に収められた中で、最大級のホホジロザメだ(ほとんどのメスのホホジロザメは体長5メートル未満)。3日間にわたり、ジェフリーズ氏と仲間の写真家たちは、適切な距離を保ちつつ、驚異的な光景を記録した。さらに2匹のメスのホホジロザメが、マッコウクジラの死体を食べにやってきた。

「その週は珍しく風がなくて、うねりがなかったんです」とジェフリーズ氏は言う。つまり、水中がよく見え、食事中のサメたちの素晴らしい姿を写真や動画に収められたということだ。捕食者のトップに君臨する彼らの生活を垣間見るには、絶好の機会だった。

 今回の観察事例は、サメの数という意味でも性別という意味でも、まれなものだ。メスのホホジロザメは基本的に、単独生活をしているようだからだ。また、ホホジロザメは何百年も前からハワイに回遊しにくると考えられているが、定住している群れはいないと科学者たちは考えている。

「私たちが考えているよりももっとたくさんのメスが、実はハワイ諸島の周りにいるのでしょうか?」と疑問を持つのは、米カリフォルニア州立大学ロングビーチ校のサメ研究所を率いるクリストファー・ロウ氏だ。「もしかしたら私たちが知らないだけで、今回、見る機会に恵まれたというだけなのかもしれません」

 ホホジロザメは最も名を知られたサメでありながら、いまだにわかっていないことも多い。研究が容易でない理由の一つは、彼らが年に何百、何千キロメートルと広く移動し、姿をとらえづらいことだ。

 今回のような事例を記録してゆけば、サメたちがどこで時間を過ごしているかがもっとよくわかり、さらには効果的な保全策につなげられると科学者たちは考えている。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「危急種(vulnerable)」に指定されているホホジロザメは、釣りや漁業での混獲など、多くの脅威にさらされている。

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