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GDP鈍化で中国の金融緩和は避けられない

7/23(火) 5:00配信

東洋経済オンライン

  7月15日に発表された4~6月期の中国の実質GDP(国内総生産)成長率は前年同期比6.2%増となった。当日開催された記者会見で国家統計局のスポークスマンは、「世界で見ても6.2%という成長率はかなり高いものだ」と胸を張った。その翌日、日本のラジオを聞いていたら、「日本と比べると6.2%成長はうらやましい」といった女性キャスターのコメントが耳に入った。

 しかし、成長率というものは、ほかの国や地域と横比較するものではなく、それぞれの国の潜在成長率と比べたり、あるいは過去と比べたりするのが妥当だと考えられる。過去と比べると、今回の6.2%という成長率は1992年の統計が始まって以来、最も低いもので、中国経済が減速傾向にあることが改めて浮き彫りになった。

■減速スピードが速くなっている

 ただし、経済規模が世界第2位になっている以上、成長率はだんだん鈍化してくる。これは、万国共通の法則なので新聞の一面見出しに載せるほど大騒ぎする必要がない。問題は、減速のスピードがやや速くなってきたことだ。

 ここ数年間の中国の経済成長率を見ると1つの特徴を見つけ出すことができる。それは、変動幅が極めて小さく、2四半期連続で同じ数字になることが珍しくないことだ。中国では持続的な安定成長を維持することが最優先課題となっているが、統計数字を見るかぎり、この政策目標は達成されてきたといえるだろう。

 これについて、統計の信憑性の問題を持ち出しても仕方がない。政策を運営している関係者が真剣にそう判断しているためだ。

 一方、4~6月期のGDP成長率が1~3月期に比べて0.2ポイント低下したのは珍しい事態だと言える。直近では2018年7~9月期にも同じ現象が起きたが、成長率の変動幅は平時ならフラット、やや減速なら0.1ポイント、警戒すべき減速なら0.2ポイント以上、といったメッセージがこの変動幅の変化から読み取れる。

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最終更新:7/23(火) 5:00
東洋経済オンライン

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