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定年後の田舎暮らし、余裕ある生活を送る人は都会に資産を持っていた

7/24(水) 15:00配信

マネーポストWEB

 年金だけでは老後資金が2000万円不足する──金融庁が6月に公表した報告書が波紋を呼んでいるが、「本当に大切なのは、2000万円という数字ではない」という指摘がある。ファイナンシャルプランナーの森田悦子さんはこう語る。

「金融庁の試算は、65才の夫と60才の妻の“平均的な生活費”が一般的な年金支給額(夫婦で21万円)を月5万円上回り、それが老後の30年間ずっと続くと2000万円くらい足りなくなるよ、というお話です。注目すべきなのは2000万円という数字ではなく、“毎月5万円の赤字”が積み上がるということ。この赤字を減らせば、老後に必要とされる金額も減っていきます」(森田さん)

 つまり、2000万円の貯蓄以上に毎月5万円とされる赤字を減らすため「生活のダウンサイジング」をすることが重要ということだ。

 定年退職後、「夫婦でゆっくり田舎暮らし」を夢見ている人もいるだろう。畑で野菜を育て、半ば自給自足のような生活をすれば、より「ダウンサイジング」が実現すると考えていないだろうか。

 東京23区に住んでいる場合、確かに、移住することでコストカットになる地域もある。しかし、別掲の表のように、安易に移住すると逆にお金がかかる恐れもある。20年以上の移住歴を持つ移住アドバイザーの清泉亮さんはこう語る。

「過疎地へ行くほど、店が極端に少なくなるため物価が高くなる。自家用車が欠かせず、ガソリン代の負担も厳しい。もし、移住するのならば、本当の田舎よりも、県庁所在地のある都市の外れあたりの方が、東京よりも物価が安い可能性が高い。公共交通機関や病院といったインフラも整備されているので、便利で住みやすいでしょう」

 清泉さんが実際に出会った“田舎で年金暮らしをしている高齢の移住者”で、余裕ある生活をしている人は、「都会をうまく生かしている」という。

「裕福な人は、田舎に暮らしながら都会にも土地を持っていて、家賃収入などの収入源がある人です。都会の家を引き払って移住してきた人たちは、20年も住んだら出費の方がかさんでくる。田んぼや畑も、自分たちだけで管理するのは大変ですから、人を雇うことになります。自給自足は意外とお金がかかるんです」(清泉さん・以下同)

 さらに田舎暮らしには、こんな意外な出費があるという。

「ご近所さんが野菜をおすそ分けしてくれるなどの文化は今でも残っています。こちらから何かしなくても、彼らは勝手に置いていくんです。しかし、菓子折りを準備するなど、返礼品に困って逆に高くつくケースが少なくありません。移住してから“こんなはずじゃなかった”と後悔しないためには、都会に資産を持ち続けることが、老後の田舎暮らしを先細りさせない最大のテクニックだと思います」

※女性セブン2019年8月1日号

最終更新:7/24(水) 15:00
マネーポストWEB

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