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選挙割が注目されるのは、新規客へのアピールが絶大だから

7/24(水) 5:00配信

商業界オンライン

 2019年7月21日に行われた参議院議員通常選挙に合わせて、投票済証明書を利用した割引キャンペーンが各地で開催されました。ラーメンの一風堂は「選挙割」と称して、国内93店舗でキャンペーンを展開しています。今年で3度目の実施となっており、選挙当日の7月21日~31日まで「替え玉一玉」か「半熟塩玉子一個」をプレゼントしています。

 他にも、タピオカドリンクを提供する「Tapista」では選挙当日に限り商品の全品半額、他の個店でもワンドリンクサービスや会計〇〇%オフなどの対応が見られました。

一見何の関係もないところから集客する

 私が面白いなと思ったのは、選挙に絡めて各店が販促をしている点です。販促している各店は、当然ですが選挙とは特に何の関係もありません。そして、1人当たりお得になる金額やサービス自体は、いずれも数百円程度です。販促内容をよくよく見ると、CMを打つような大々的なキャンペーンでも、現金が当選するわけでもありません。

 しかし、もし「選挙割」などのキャンペーンを打たず、各店独自に期間を設けて「今ならトッピング無料サービス」「アプリクーポン掲示で会計〇〇%オフ」と掲示してあったらどうでしょうか?

 こうしたサービスを行っている競合はとても多いのであまり話題にも上らず、いまひとつの反響で終わってしまう気がするのです。

 この「自店とは一見何の関係もない」から良かったのだと私は思っています。選挙に販促を絡めた各店は「選挙に行った人」を対象とすることで、普段の来店客とは違う層にも自店の存在を強くアピールできているのです。インターネット上では「選挙割をやっているお店<関東版>」などまとめサイトが複数上がっており、これらを見て販促があることを知り、販促を受けるために足を運んだ人も一定数いたのではないかと感じました。

地域イベントでも考え方は応用できる!

  私はこうした考え方は、地域イベントでも応用できると思います。例えば「〇月〇日~〇日(に自店に訪れた)の来店客」にサービスするのではなく、「〇月〇日~〇日に浴衣で来店した人」に向けてサービスするのです。

 リアル店舗の売上げは、基本的に2種類のお客さまによって成り立ちます。既知のお客さまと、新規客です。

 新規客には、まず自店を知ってもらうことから始める必要があります。これだけリアル店舗の数が増えた今、自店に出掛けてもらう機会を作ることが重要です。集客は立地に左右される傾向が高いですが、立地が悪く分かりにくい場所に店舗があるなら、なおさら集客を工夫することが必要です。「アパレルだから女性メディアで広告する」「スーパーマーケットだから主婦を狙う」は王道ですが、集客としては少し弱く感じます。

 実際にはお父さんが娘の誕生日プレゼント用に子供向けのおもちゃを買うように、本来のユーザーとは違うターゲットが購入するといったことが店舗では多々あります。その本人だけでなく、本人の周囲には家族や恋人、友人がいるのです。その先にいるお客さまとも出会うためには、できるだけ多くのお客さまとたくさんの接点を持たなくてはいけません。自店の集客や告知力だけで勝負するのではなく、他のイベントと絡めて発信することを意識してみてください。

 これからの季節であれば、お祭りや花火大会が各地でたくさんあります。せっかく販促を考えているのなら、そうした時期を組み込んで考えてもいいと思います。既に告知してしまって準備が間に合わないなら、とにかく今年の分だけでもイベントの日付と曜日をメモっておき、来年の販促を地域イベントと合わせて開催してもいいと思います。

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最終更新:7/24(水) 5:00
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