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アップル、インテルから通信半導体事業を買収か

7/24(水) 12:00配信

JBpress

 米ウォール・ストリートジャーナルは7月22日、米アップルが米インテルのスマートフォン向けモデムチップ事業の買収に向けて交渉を進めていると報じた。

■ 買収額は1100億円以上

 買収額は10億ドル(約1100億円)以上で、アップルはインテルが持つ知的財産や技術者などの人材を取得する可能性があるという。交渉は大詰めの段階に入っており、白紙に戻るようなことがなければ1週間ほどで合意に達すると事情に詳しい関係者は話している。

 アップルは今年(2019年)4月、通信半導体大手の米クアルコムとの過去2年にわたる特許紛争で全面和解した。このとき6年間のライセンス契約をクアルコムと締結。その一環として、クアルコムからモデムチップの供給を受ける複数年契約を結んだ。

 アップルとクアルコムが和解を発表した数時間後、インテルは声明を発表し、次世代の通信規格5Gに対応するスマートフォン向けモデム事業から撤退する意向を表明した。

■ インテルのスマホ向けモデム事業は赤字続き

 これまでインテルはアップルにスマートフォン用モデムチップを供給してきた。だが、同社製モデムチップの5G対応の遅れが原因で、アップルは5Gスマートフォンでライバルに出遅れた。

 一方、ウォール・ストリートジャーナルによると、インテルではスマートフォン向けモデム事業が赤字続きだった。この分野でアップル以外に有力な顧客がなく、期待通りの業績を上げられなかったという。

■ 自社製品のさらなる差異化を図る

 今後アップルは、クアルコムなどからモデムチップの供給を受けて、2020年に発売する予定のiPhoneから5Gに対応するとみられている。ただ、アップルはインテルからモデムチップ事業を買収することで、同社製機器の主要部品を自社で開発していくとウォール・ストリートジャーナルは伝えている。

 スマートフォンの販売が世界的に頭打ちになる中、中核部品の開発で主導的な立場を確保し、自社製品のさらなる差異化を図ろうとしているという。

 昨年アップルは6億ドルを投じ、英国の半導体メーカーであるダイアログ・セミコンダクターから300人のエンジニアや技術施設を取得。電源管理チップの自社開発を加速させているという。

 アップルはこれまで大型買収には消極的で、自社製品との統合が容易な技術を持つ小規模企業を年間15~20社のペースで買収していた。しかし、iPhone事業が減速する中、大規模な買収にも積極的になっているとウォール・ストリートジャーナルは伝えている。

 (参考・関連記事)「アップル、2位の座をファーウェイに明け渡す」

小久保 重信

最終更新:7/24(水) 12:00
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