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世界水泳のトラブル対応で見えた、入江陵介が長年トップで戦える理由。

7/24(水) 8:01配信

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 競泳競技が21日からスタートした、FINA世界選手権(韓国・光州)。

 初日からアダム・ピーティー(イギリス)が100m平泳ぎで人類初の57秒の壁を突破する、56秒88という驚異的な世界記録を樹立したり、女子自由形中長距離の女王ケイティ・レデッキー(アメリカ)が400m自由形で敗北を喫するなどの話題が世界中を飛び交っている。

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 同時に、男子400m自由形で4連覇した孫楊(中国)に対してマック・ホートン(オーストラリア)が表彰台を共にすることを拒否するなどのネガティブメッセージがあったり、女子100mバタフライで表彰台に上がった3人が「Ikee・NEVER・GIVE UP・Rikako」と手のひらに書いてメッセージを送るという、スポーツマンシップの鑑とも言える行動があったりと、ニュースには事欠かない。

トラブルで3度のスタートやり直し。

 そのなかで、シモーネ・ザッビオーニ(イタリア)という選手が3回ものスタートのやり直しをさせられた。それは男子100m背泳ぎの予選での出来事だった。

 バックストロークレッジというのは、背泳ぎのスタートの際に足をかける装置のこと。2014年から採用されて以来、背泳ぎのスタートで足を滑らせる選手はほぼいなくなった。

 ところが、ザッビオーニがスタートの際に足を滑らせて、ひとりレースを中断。原因は、本来固定されるべきバックストロークレッジのベルトが動いてしまい、スタートできなかったのである。

 このバックストロークレッジは、足をかけるバーの高さを細かく調整できるように作られている。

 初期のものは手動だったが、現在は自動でベルトを動かせるようになっていた。この自動でベルトを巻き上げたり固定したりする部分に不具合があったようで、スタート時にバーに力が加わるとベルトが一気に緩み、バックストロークレッジ本来の役割を果たさなくなってしまっていたのだ。

女子のレースでも起きた不具合。

 不具合があったのは、ザッビオーニだけではなかった。男子の前に行われた女子の予選でも同じように緩むことを指摘する場面があった。さらにトリニダードトバゴのディラン・カーターもザッビオーニと同様のトラブルに遭い、レースをやり直した。

 結果として、やり直した2人が予選を通過するタイムで泳いでしまったため、16位までが進める準決勝を18人で行うという対応策がとられた。

 夜の準決勝前、チームには『Back Stroke Ledges will NOT be in use in the finals tonight.』と書かれた紙が配られた。バックストロークレッジは今夜のレースでは使わないという通告だ。

 それに反応した各国のコーチたちが抗議を行い、結果的にバックストロークレッジが使われることになったが、これ以上ベルトが伸びないという状態にしておき、スタート台のバックプレートに固定した状態で使用する、という対応だった。つまり、バーの高さは固定された状態になったわけだ。

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最終更新:7/24(水) 9:56
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