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「ぽっぽー本」の一冊ができるまで――【自著を語る】『地域から考える環境と経済』

7/25(木) 6:00配信

Book Bang

『地域から考える環境と経済──アクティブな環境経済学』を、この3月に刊行させていただいた。同じ日に、有斐閣の公式キャラクター「ろけっとぽっぽー」が登場する本として、千葉大学の横田明美先生らによる『法学学習Q&A』も発売されたが、本稿では「ぽっぽー本」の一冊として、この本ができるまでの経緯のいくつかを記しながら、自著を語っていく。

再びの「舞台」へのきっかけ

 かつて私は、テキストの執筆において有斐閣に多大な迷惑をかけている。当時、博士論文をもとにした研究書(『廃棄物の行財政システム』)の執筆を進めていたが、これと並行して地方財政論のテキストを共著で執筆する機会を、京都大学の諸富徹先生から与えてもらっていた。しかし、研究書の執筆に力を使い果たしてしまい、私はテキストを執筆できる機会を辞退してしまったのである。

 このように、「舞台」を自ら降板してしまったので、しばらくはテキストの執筆から離れて、廃棄物から都市緑地、再生可能エネルギー、そして地下水へとテーマを広げながら、とくに環境ガバナンス論にひきつけて研究を進めていた。そのようななかで、再びテキスト執筆の機会が訪れる。恩師の植田和弘先生や諸富先生から、分担執筆の機会を与えていただいたのである。

 このうち『Basic地方財政論』の担当編集者は、かつてご迷惑をかけた秋山講二郎さんであった。秋山さんはこの本の編集を最後にご退職されたので、わずかではあるが非礼のお詫びをできたのかもしれない。そして『テキストブック現代財政学』で私の担当編集者だったのが、先の研究書も担当していただいた長谷川絵里さんだった。

 校了後に、長谷川さんと献本先についてメールでやり取りをするなかで、授業で使用しているテキストのことにも話題が及んだ。そしてその流れで、長谷川さんから「ストゥディアについても環境経済学は進んでいますが、もう1冊つくりたいと考えていますので、もしご興味があれば相談させてください」と依頼を受けたのである。再びの「舞台」へのきっかけは、このようにして突然与えられることになった。

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最終更新:7/25(木) 6:00
Book Bang

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