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船舶の世界にもハイブリッド化の波──エンジンとバッテリーが融合し、海運の新たな時代がやってくる

7/29(月) 12:33配信

WIRED.jp

船舶用のハイブリッドシステムが進化している。船舶用エンジンとエネルギー関連製品のメーカーであるフィンランドのバルチラが、エンジンとバッテリーを統合した船舶用のハイブリッドシステムを本格展開し始めたのだ。点検回数や排出ガスを減らし、低燃費も実現できるという新しいシステムだが、その先には再生可能エネルギーだけで船が動く時代も見据えている。

負荷変動に対抗し、環境負荷を減らす

ちょうどそのとき、スウェーデン北岸のルレオ港に「Vilja(ヴィリア)」という名のタグボートが着岸し、新しい技術を試そうとしているところだった。この船に搭載された技術はイタリアのトリエステで開発されたもので、そこにはフィンランドの船舶用エンジンとエネルギー関連製品のメーカーであるバルチラの「ハイブリッドセンター」という施設がある。

そのセンターでは、バッテリーとエネルギー貯蔵システムの試験運用と開発が進められている。トヨタ自動車やBMWといった自動車メーカーによる電気自動車(EV)の革新的な技術のことは別として注目してほしいのは、ここで開発されたハイブリッドシステムが“船舶用”に設計された点だ。

エンジンとバッテリーの融合

イタリアにあるバルチラの施設でディレクターを務めるギウリオ・ティレリによると、これまで船にバッテリーを搭載していたのは、緊急時のエネルギー源を確保するためだった。「これはハイブリッドシステムとしては第2世代のもので、エンジンの技術と生産の段階からバッテリーが組み合わされています」と、ティレリは言う。「もはやバッテリーは“付属品”ではなく、エンジンと一体化することで最適な動力を生み出していくのです」

こうして生まれたのが、ある種の“2 in 1”のシステムだ。このシステムは「エネルギー・マネジメント・システム(EMS)」と呼ばれるソフトによって、従来型のエンジンとモーターそれぞれが生み出す動力を制御する仕組みになっている。

「(このシステムは)船長の操舵には影響しません。その代わり、船を牽引するために最適な航行モードを自動的に選び続けるのです」と、バルチラのグイド・バルバッザは言う。

このシステムを搭載した船は、例えば荒れた海なら波の動きに追従して動く。荒れた海ではプロペラに負荷がかかり、推進力に影響を及ぼす。これは負荷変動として知られる現象だが、バルチラのシステムならハイブリッドなので、こうした変動をEMSによるソフトウェア制御で吸収できる。モーターの動きを変動させることで、エンジンを安定的に作動させられるのだ。

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最終更新:7/29(月) 12:33
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