ここから本文です

セブンペイ突如廃止!見切り発車の重い代償

8/3(土) 5:10配信

東洋経済オンライン

 成長戦略の要となるはずだったサービスが、異例のスピードで廃止されることになった。

 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は8月1日に東京都内で会見を開き、スマートフォン決済サービス「7pay(セブンペイ)」を9月30日で廃止することを発表した。7月1日のサービス開始から、わずか1カ月で下された決定だった。

■不正の手口は「リスト型アカウントハッキング」

 「多くのお客様、不正利用の舞台となった加盟店の皆様、多くの関係者の皆様に心よりお詫び申し上げます」

 1日の会見に出席したセブン&アイHDの後藤克弘副社長は深々と頭を下げた。

 不正アクセスにより、セブンペイのアプリ上に登録された利用者のクレジットカードを通して不正にチャージされ、電子タバコなど換金性が高い商品が大量に購入されていた。被害は808人、3861万円にものぼった。

 セブン&アイHDは不正アクセスの手口について、外部で入手したIDとパスワードのリストを使って利用者になりすます、「リスト型アカウントハッキング」である可能性が高いと結論づけた。

 会社側は、わずか3カ月でサービスを廃止する理由について、チャージを含めたすべての機能再開には時間を要すること、その間にサービスを継続すると支払いのみの不完全なサービスとなること、セブンペイに対する顧客の不安感が根強いことを挙げた。未使用のチャージ残高は10月以降、順次払い戻す。不正アクセスの被害者には全額を補償する方針も示した。

 問題が起きた原因は、複数端末からの不正ログインやセキュリティ対策が甘かったためだ。スマホ決済の基本的な安全対策である「2段階認証」の仕組みも導入しなかった。

 この点について、セブン&アイHD執行役員デジタル戦略推進本部の清水健デジタル戦略部シニアオフィサーは「金融を担当するチーム、アプリを担当するチームと、チームごとで動いたため、全体として横串を通した最適化ができていなかった」と唇をかむ。

■サービス開始前のテストは十分ではなかった

 また、2018年2月にセブンペイの開発に着手した後、同年6月にリリースされたセブン-イレブン用アプリにセブンペイの決済機能を搭載すると決定した。セブン用アプリはクーポン配信などの機能しかなかったが、後付けで決済機能を持たせた形となった。

1/3ページ

最終更新:8/3(土) 5:10
東洋経済オンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事