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「海外で日本マンガの販路拡大」は本当に可能なのか。「アルド・エージェンシー・グローバル株式会社(AAG)」の社長に訊いてみた

8/8(木) 12:01配信

FINDERS

どういった方法論や戦略で海外市場という重い扉を開けようとしているのか

5月29日、電子マンガ配信サービス「めちゃコミック」を運営する株式会社アムタスと、同じく電子書籍配信サービスの「Renta!」を運営する株式会社パピレスが共同出資した「アルド・エージェンシー・グローバル株式会社(以下、AAG社)」の設立が発表された。事業内容は、電子コミックの海外向けコンテンツの配信許諾代行、翻訳サポート、海外販売先への取次と配信先の開拓となっている。

人口減少や電子化の進行などによる影響から日本国内の市場規模が縮小することを予測し、これまでにも海外でマンガを売ろうとした挑戦は何度かあったが、大成功したという話を未だに聞いた記憶はない。AAFG社設立の発表自体には目新しさを感じなかったが、どういった方法論や戦略で海外市場という重い扉を開けようとしているのかを、株式会社パピレスおよびAAG社の代表取締役社長である松井康子氏に話を伺った。

国内の出版社がコンテンツの海外販売に関して抱える課題や不安として、「きちんと代金が支払われるかわからない」、「著作権が侵害されてしまうのでは?」、「配信先が少なく、コストを回収できないのでは?」、「作家からの許諾取得に時間と手間がかかってしまう」、「ローカライズのノウハウがない」という点を松井氏は挙げる。さらに、「電子コミックの海外販売許諾がいただけないので、国内(約30万冊)に比べてそもそも多言語化されているコンテンツ数(約2万冊)が圧倒的に少ない点も挙げられます。また、販売数を伸ばすためには、実績のある配信先の確保や、正確な翻訳、ローカライズのノウハウなどが必要ですが、コストや人的負担がかかるため、なかなか進まない理由のひとつになっています」を問題点として指摘する。

これらの課題を克服するため、AAG社は設立された。具体的には、配信許諾のサポート(作家との配信許諾、契約手続き)、翻訳代行(正確な翻訳、ローカライズ)、配信先の開拓(実績のある多くの配信先へのコンテンツ提供)、海賊版対策(高い品質の正規版流通)、支払管理システムの提供(配信先ごとの売上確認と代金回収)といったサービスをAAG社が提供することになる。

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最終更新:8/8(木) 16:05
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