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ソニー α7R IV  35ミリ判フルサイズ機もついに有効約6100万画素へ 〈dot.〉

8/18(日) 8:00配信

AERA dot.

 一部でα9次世代機のうわさがまことしやかにささやかれる中で発表されたα次世代機は、高画素機α7R IVだ。α7R III(2017年11月に発売)から実質2年に満たないこのサイクルは正直短く感じるが、αは新世代の登場でも前モデルは継続販売が基本スタイル。高画素機Rの選択肢はこの新生7R IV/7R III/7R IIの3機種になる。

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 気になる第4世代進化点の目玉は新規開発の裏面照射型CMOSセンサーと、やはり新規開発の画像処理エンジンBIONZ XをフロントエンドLSIと組み合わせることで圧倒的な画像処理性能と画質向上を遂げたことになる。いわゆる35ミリ判フルサイズではミラーレス機/一眼レフ機を問わず最大画素機のトップに躍り出る有効画素数約6100万画素で、しかも連続撮影性能はα7R IIIと同様の約10コマ/秒を維持している。

 そしてさらなる高画素記録モードとして、画素をずらしながら撮影した複数カットをもとにするピクセルシフトマルチ撮影では最大2億4080万画素というとてつもない高画素データが生成可能になった。α7R IIIでは4枚撮影して最大1億6960万画素だったが、α7R IVでは16枚撮影する。ただし、合成にパソコンで専用ソフトを使うのは変わらない。

 AFの快適性ではファストハイブリッドAFの測距点を399点から567点に増強し、画面の74%の範囲をカバーする。リアルタイムトラッキングAFの実装と、α9などで評価の高かった左右切り替え可能なリアルタイム瞳AFは動画撮影時にも対応する。

 グリップ形状やシャッターボタンの角度など、操作系の形状やレイアウトも見直された。動体撮影時の操作性や被写体追従性の向上につながり、単に高画素数の追求ではなく幅広い撮影ジャンルのシャッターチャンスに対応できるポテンシャルの高さを期待させる内容だ。

 α7R IVはαユーザーとして常日頃感じてきた不満点や要望が多く取り入れられた形でかなり期待と好感が持てる機種と感じた。

 なにより中判クラスのデジタルカメラを使わなければならなかった6000万画素が、α7シリーズの機動力のままで手に入るのはある意味衝撃的なことだ。画素数の問題だけでなくセンサーサイズの違いによる表現力の差異も含めて判断すべきなのは当然のことだが、選択肢が増えることは歓迎すべきことだろう。

 実写はかなわなかったが、ソニーからサンプル画像が提供された。広大な風景写真とポートレートの2点である。確かに風景にもコマーシャルの分野にも訴求する高画素機として実力は十分のようだ。しかし、新製品のポイントとして紹介してきた操作性の改善部分やAF関連のブラッシュアップを見れば、どちらかというとそれらは静的な被写体向けではなく動体撮影性能の向上であり、高画素オールラウンダー機としての進化が強く感じられる。

 シャッターボタンの傾きや、マルチセレクターの形状変更など、使いやすさを考慮した変更も施されている。新製品が使いやすくなるのは当たり前だし、カードスロットが二つともUHS-IIに対応したことや5GHz通信採用、動画撮影機能強化も当然の流れだろう。しかし、口には出さないまでも「高画素機でもスポーツ撮影全般余裕でこなす!」と言いたげなのは明白であり、既存のα7R IIIユーザーの乗り換え需要よりも、他社の一眼ユーザー包囲網に見えてくる。

解説=宇佐見 健

※アサヒカメラ2019年8月号より抜粋

最終更新:8/18(日) 8:00
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