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名手マーフィー騎手に導かれて。ディアドラ、初の海外GI制覇達成。

8/9(金) 7:01配信

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 現地時間8月1日、イギリスで日本馬のディアドラ(牝5歳、栗東・橋田満厩舎)がGIを制覇した。

 彼女が走ったのはナッソーS(GI、芝10ハロン=約2000メートル)。3歳以上牝馬のビッグレースで、例年、古馬牝馬とその年の欧州各国の1000ギニー(日本でいうところの桜花賞に該当)やオークスで好勝負を繰り広げてきた馬達が集結する。

 3月にドバイへ遠征した後、1度も帰国する事なく香港、そしてイギリスへ飛んでこれがこの遠征での4戦目。通算で海外6戦目となったディアドラにとって、今回の勝利は嬉しい海外初優勝となった。

 これまでの海外5戦は始めの2戦で手綱をとったC・ルメール騎手に始まり、J・モレイラ騎手を挟んで武豊騎手が2戦。そして今回は初めてO・マーフィー騎手が手綱を取る事になった。

17歳でデビュー、1年目から活躍。

 昨年の暮れからこの年頭にかけ、短期免許を取得して日本でも騎乗したマーフィー騎手。その活躍で一躍、日本の競馬ファンにも名が知れたが、1995年9月6日、アイルランドで生まれた彼はヨーロッパでは少し前からすでに頭角を現していた。

 叔父も元ジョッキーという彼は幼少時からポニー競馬にも参戦。その後、アイルランドのトップトレーナーであるエイダン・オブライエン調教師の下で修行をし、2013年5月、17歳の時にプロデビューを果たした。

 「生まれ故郷のアイルランドではなく、イギリスでデビューしました」

 するとアンドリュー・ボールディング調教師の助けもあり、デビュー1年目から41勝を挙げる活躍。2年目は3月に準重賞勝ち、5月には自身初の重賞制覇となるテンプルS(GII、ホットストリーク騎乗)優勝もマークした。

3年目で大台100勝を突破。

 その後、彼は一気にスタージョッキーへの階段を駆け上がる。

 3年目の'15年にはカルピノでドイツ2000ギニー(GII)、ドルメロでUAEのアブダビチャンピオンシップ(GIII)など91勝。'16年にはブロンドミーでトルコのトプカピトロフィー(GII)、オペラティアラでドバイのバランシーン(GII)など重賞、準重賞計11勝を含む計116勝。早くも年間100勝の大台突破を果たしてみせた。

 更に翌'17年はアクレイムで自身初のGI勝ちとなるフォレ賞制覇。そしてその僅か2週間後にはブロンドミーと共にカナダへ渡り、かの地のビッグレースであるEPテイラーS(GI)を優勝。この2つのGIを含む重賞、準重賞を計17も含む年間127勝をあげる事が出来た。

 そして昨年の'18年もその勢いは止まらなかった。ベンバトルでドバイターフ(GI)、ザティンマンでのスプリントカップ(GI)、ロイヤルマリンでジャンリュックラガルデール賞(GI)などイギリスだけで198勝。更にロアリングライオンではエクリプスS(GI)、インターナショナルS(GI)、愛チャンピオンS(GI)、クイーンエリザベスII世S(GI)を優勝して、同馬をカルティエ賞の年度代表馬へいざなってみせた。

 今年も相変わらずの活躍で、重賞も勝ち、勝ち鞍も勿論、多い。8月初旬の時点ですでにイギリスや日本で計150を突破する勝利数を記録。イギリス国内ではリーディングを独走している。

 しかし、意外にも今年制したGIはまだ1つだけ。このディアドラによるナッソーSがマーフィー騎手にとって今年2つ目となるGI制覇であった。

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最終更新:8/9(金) 7:01
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