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「表現の不自由展・その後」展示中止の現場を訪れ考えたこと

8/10(土) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 立場やスタンスを超えて議論を巻き起こす形となった“事件”について、コラムニストの石原壮一郎氏が考察した。

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 残念な形で注目を集め、たくさんの抗議も集めて、わずか3日で展示中止に追い込まれた「表現の不自由展・その後」。8月1日から愛知県で始まった国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」(10月14日まで)で企画された、数多くある展示のひとつです。

 スタート翌日の2日に河村たかし・名古屋市長が視察に訪れ、従軍慰安婦問題を象徴する「平和の少女像」などについて「日本人の心を踏みにじるもの」と批判。ニュースを見て「おっと、これは早く行かないと見られなくなるかも」と思い、4日に会場を訪れる予定を立てました。ところが、事態は予想以上にスピーディに進展し、3日いっぱいで展示は公開中止に……。

 間に合いませんでしたが、どんなふうに中止されているのか、訪れた人はどういう様子なのか、せっかくなのでこの目で見ておこうと、愛知芸術文化センター8階の愛知県美術館ギャラリーに行ってみました。この会場だけのチケットがあるわけではなく、すべての会場で有効な一日チケット(一般1600円)を買わないと入れません。ちなみに、会期中は何度でも使えるフリーパス(一般3000円)もあります。

「表現の不自由展・その後」のコーナーは、愛知県美術館ギャラリーの奥の奥にある「A‐23」という小さな部屋。ギャラリーの入口とコーナーの入口に〈「表現の不自由展・その後」は展示中止となりました〉という案内が立てられていました。「中止初日」とあって、首からパスを下げ、テレビカメラや一眼レフカメラを持った報道陣の姿が目立ちます。

 一般のお客さんの多くも、スマホなどで中止の案内を撮っています。中止になったことは前日に大きく報じられていたので、案内を見てガッカリしている様子の人はいません。「表現の不自由展・その後」のコーナーに続く入口は、巨大な白いパネルでふさがれて中をのぞくこともできませんでした。

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最終更新:8/12(月) 12:59
NEWS ポストセブン

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