たまたま居合わせた県内在住という推定50代の紳士と、しばし世間話。「中止になっちゃって残念ですね」と話しかけると、穏やかな口調で「そうですね。まさかこんなに早くねえ」と答えてくれました。あれこれ話すうちに、その紳士は「河村市長は『日本人の心を踏みにじる』とか何とか言ってましたけど、大切なものを踏みにじっているのは市長のほうですよ」とも。おお、穏やかそうに見えて意外に熱い方でした。
今に始まった話ではありませんが、日本では政治家が率先して「表現の自由」や「言論の自由」を押しつぶそうとします。そして昨今の日本では、そんな政治家が強く批判されるどころか、むしろ多くの支持を集めてしまうところに、強い違和感を覚えずにはいられません。さすが「報道の自由度ランキング」で、ここ5年ほど60~70位台に甘んじている程度の国です。
政治家にせよ一般人にせよ、「ケシカラン!」と目を吊り上げている人たちはよくわかっていらっしゃらないようですが、そもそも「表現の不自由展・その後」は、過去に抗議や忖度によって公立美術館などから「排除」された作品を集めたもの。なぜ消されたのかを考え、議論するきっかけにするのが狙いです。そもそも賛否や好き嫌いが別れる作品を展示することに意義があるわけで、個別の作品を批判しても仕方ありません。
皮肉なことに展示が中止になったことによって、あちこちで「表現の自由」をめぐる議論が沸騰しています。芸術祭の実行委員会会長を務める大村秀章・愛知県知事は、展示の趣旨を無視して感情的な批判を繰り広げた河村たかし・名古屋市長や、自分に対して「辞職相当だと思う」と述べた吉村洋文・大阪府知事らに強く反論し、きちんとした見識と覚悟があることを示しました。
「うちらネットワーク民がガソリン携行缶持って館へおじゃますんで~」という脅迫ファックスを送った容疑者が、8日になって逮捕されたこともホッとできるニュースです。さすが、ヤル気を出したときの警察はたいしたものですね。きっと引き続き、ほかにも届いているという脅迫に対しても、次々と犯人を突き止めてくれることでしょう。
最終更新:8/12(月) 12:59
NEWS ポストセブン




























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