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婚約者がSNSや男性との会話を禁止してくる…拒否して破談になったら慰謝料請求できますか?

8/11(日) 19:03配信

Suits-woman.jp

弁護士・柳原桑子先生が、堅実女子の相談に応える連載です。今回の相談者は堀江聡美さん(仮名・29歳・IT関連会社勤務)。

「24歳の頃からずっと婚活をしてきて、今まで200人以上の男性と会い、お付き合いを重ねてきました。

でも、大卒の正社員で、ギャンブルとたばこをやらず、格闘技観戦をしないという、私の条件に合う人がなかなかいませんでした。

正直、私はあまりきれいでもないし、仕事もそこそこ……若さで押し切らないと一生結婚ができないと思い、すごく頑張りました。そこで、半年前にやっと正社員で働く彼(30歳・メーカー勤務)ができ、3か月前から結婚を前提におつきあいをしています。先週末に両家の両親の挨拶もすませました。

柳原桑子先生に、この彼と“結婚したい”ことを前提に相談させてください。

彼は条件こそ私に合っていますが、一般的にはそれほどカッコよくありませんし、勤務先の年収も普通です。だからなのか変に嫉妬深く、私の行動を勘ぐってきます。私は実家にいるのに、『男がいるところに飲みに行ってるんでしょ』などと言ってきます。

さらに、私の寝顔や入浴中の写真をこっそり撮影してきます。あとは、『聡美を愛しているから、他の男と会話してほしくない』と言って、私のLINEの友達リストから、男友達を削除しました。インスタやFacebookのユーザー登録も『消して。結婚したらもうSNSは要らないよね』と言ってきます。

これらの行為を強く拒否して破談になった場合、慰謝料は請求できますでしょうか。そのために残しておく証拠を教えてください」

弁護士・柳原桑子先生のアンサーは……!?

自分にとって“嫌なことをする男性”に拒否の意思を伝え、そのことで別れたくないと悩んでいるのですね。

よく考えていただきたいのは、“この男性が好きで結婚したい”のか、それとも“結婚がしたいのか”ということです。後者ならば他の相手もいます。自分にとって嫌なことをする相手の要求を聞いて結婚したところで、あなたは幸せになれるのでしょうか。

私は、離婚を含む男女間の問題に長年取り組んできました。

暴力や浮気などを除いては、離婚の理由について、どちらかが悪いと白黒をハッキリつけるのはむずかしいものです。この場合のように、束縛の基準や性的な嗜好というのは、“合うか・合わないか”それが大きな問題になるからです。お互いよく知らないままに結婚し、入籍してしまった後に問題化して、泥沼の離婚問題になる場合も少なくありません。あなたの場合は、彼のこういう性格が婚前に分かったので、ある意味幸運だったともいえます。

本題にはいりますが、「結婚を前提に」付き合っているから、別れ話は慰謝料につながるかというと、そうではありません。まず、婚約したかどうかが問題になります。両親に挨拶したとしても、必ずしも婚約したことになるとは限りません。

婚約破棄により慰謝料を請求するケースは、婚約していたかどうかが紛争になりがちなので、例えば式場の予約をして前金を入れたとか、結納をしたとか、主観にとどまらない事実を複合的に判断したときに“これはお互いに結婚の約束をしたからこそ”と婚約が認められてはじめて、慰謝料が検討されます。

何より本当に自分は彼と結婚したいのかどうか、よく考えてみてください。お互いに助け合って生活し、将来子どもが生まれたらお互いに頼れる存在かどうか……そこのポイントをよく考えてみてはいかがでしょうか。一度結婚をすると離婚は容易ではありませんから、両親とも相談しつつ、自分の幸せな将来のために決断をしてください。


慰謝料請求のポイントは、婚約しているかどうかです。 まずは本当に彼と結婚したいのか考えてみてください。


(教えてくれた人/柳原桑子さん)
第二東京弁護士会所属 柳原法律事務所代表。弁護士。東京都生まれ、明治大学法学部卒業。「思い切って相談してよかった」とトラブルに悩む人の多くから信頼を得ている。離婚問題、相続問題などを手がける。『スッキリ解決 後悔しない 離婚手続がよくわかる本』(池田書店)など著書多数。

最終更新:8/11(日) 19:03
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