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医療法人の資産はリスクだらけ!?「お金の健康状態」の確認を!

8/11(日) 9:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

相続・事業承継を考えている医療法人にとって、税理士、不動産業者、保険外交員等、様々な専門家からの節税策は、嬉しい提案です。しかし、「節税=資産が多く残る」という間違った常識をもとにして、税金対策を試みた結果、必要な資産が減ってしまう事例はあとを絶ちません。医療法人にとっての本当の目的は、節税ではなく、効率よく資産を残し、「想い」と「医療財産」を後世に引継ぐことです。そこで本記事では、税理士法人DOORSの代表・水越康博税理士が、事業承継を考えている医療法人経営者に向けて、リスクの「健康診断」を紹介します。

多くの医療法人は「お金の健康状態」に問題がある

本連載でお話ししたいのは、医療法人の「お金の健康状態」が把握されていない現状、健康状態を悪化させてしまう知られざる原因、それを取り除くための具体的な対策、そしてこれからの時代の税理士活用法です。

最初に、筆者が実際に携わった事例を紹介します。

80歳を超えた医療法人の大先生が、真剣に事業承継を考えるようになりました。さっそく銀行のセミナーを受け、講師に医療法人の決算書を見せたところ……ショッキングな「診断」を受けたのです。

それは、退職金の金額が想定の1/3以下になってしまうということでした。出資持分の評価が設立当初の10倍、億を超える相続財産となっており、現状の対策では間に合わないことが判明したのです。

それだけではありません。そもそも「出資持分」という言葉自体を知らなかったこと、出資持分が相続財産である事実を初めて知ったこと……先生のショックは大きかったようでした。

見かねた知人から紹介をうけ、筆者がコンサルティングを行いました。対策プランニングの骨子は、以下の3つです。

(1) 出資持分評価を下げる(法人生命保険の活用)

(2) 出資持分の移転(生前贈与及び譲渡の組合わせ)

(3) 遺言の作成(医療法人承継者以外への遺留分及び二次相続対策を考慮した遺産分割の仕組みの導入)

これらを実行した結果、資産を売却することなく事業承継を行う見込みがたっています。今では後継者の先生が理事長として活躍、大先生も安心して、医療業務に自分のペースで集中しています。

医療法人を経営し、次の世代に引継いでいくことは、1つの大きな社会的使命です。しかし、医療法人の税務全般のサポート、及び相続・事業承継コンサルティングを行っていると、ほぼすべての医療法人で、上記の事例のように、「お金の健康状態」に問題が見受けられました。その旨を伝えた際、先生たちが異口同音にいうのは「そんな話は初めて聞きました」ということでした。

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最終更新:8/14(水) 11:54
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