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中小企業が「ブルーオーシャン戦略」で大失敗してしまう理由

8/11(日) 13:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

企業が既存市場で競合他社との競争を勝ち抜くのではなく、競争が存在しない「新たな市場」の開拓を目指すのが「ブルーオーシャン戦略」です。新しい市場を創造しようする戦略は、中小企業の勝ち残りに有効な姿勢だと思われますが、実際はどうなのでしょう? 本記事では、公認会計士の久禮義継氏が、中小企業が「ブルーオーシャン戦略」を取り入れる際の留意点について解説します。

ネットの力でブルーオーシャンが一瞬で消える時代に…

今回は、夏も本番ということで海に関連したテーマ、ビジネスで比較的耳にする用語(特に経営者周辺)、「ブルーオーシャン戦略(※)」について話を進めたいと思います。

※ 既存市場で競合他社との競争を勝ち抜くのではなく、競争が存在しない新たな市場を開拓しようとする戦略です。つまり、既存の常識の枠内で製品・サービスを考えるのではなく、これまでになかった製品・サービスを提供することで新たな市場を開拓しようとすることを指します。ちなみに、この戦略は、自社製品・サービスに対して、何かを「取り除く」・「減らす」・「増やす」・「付け加える」という活動を通じて、差別化戦略と低コスト戦略を同時に実現して、新規市場を開拓することを目指します。

「◯◯◯事業はまだブルーオーシャンだから狙い目です」、なんて感じで使われていますよね。

しかしながら、この意味を誤って捉えると、ブルーオーシャン戦略は中小企業にとって悪魔の囁きとなりかねないのです。中小企業は顧客開発の余裕が乏しい場合が多いですよね。経営資源が豊富な大企業なら失敗しても体力があるので挽回できますが、中小企業ではそうはいきません。

連載1回目でもお話いたしましたが、「中小企業にとってブルーオーシャン戦略を採用した時点で負けが確定」といっても過言でないのです(関連記事『 没落国・日本で中小企業が生き残るための「逆説的」戦略とは? 』参照)。

では、早速中小企業とブルーオーシャン戦略との関係について順を追ってみていきましょう。

ブルーオーシャン戦略にはさまざまなメリットがあることから幅広く利用されています。しかしながら、本連載では文脈の都合上、同戦略に内在する落とし穴についてのみ整理してみましょう。

中小企業に限らず、ブルーオーシャン戦略を実行する場合に陥りがちな罠は次の通りです。

1.実はブラックオーシャンだった

ブルーオーシャンだと信じ、顧客開拓を行ったものの、残念ながらそこにはそもそも市場が存在しなかったというパターンです。この場合、そのような会社は残念ながら漆黒の闇に消えていってしまうかもしれません。

2.綺麗な海には大勢の人が押し寄せる

つまり、ブルーオーシャンは継続すると過信してしまうことです。綺麗な海(ブルーオーシャン)であるならば、みんなこぞってその海に入りたいと思いますよね。情報に溢れ、ネットの力で瞬時に伝わるこの時代にブルーオーシャンは継続的に存在せず、一瞬で消え去ることが多いと思った方が安全です。

3.確かにブルーではあるが、プライベートビーチで中に入れなかった

新たな市場は存在するものの、特段の事情があるため結果的にブルーオーシャンとなっている状況にあるというものです。

ある特定の企業が独自の強み(例.長年の信用、特殊な技術、特許などの知的財産…等)を活かしてその市場を独占に近い状態を作り上げているため、既存のプレイヤーに太刀打ちできず海底に沈められてしまうのです。

上記に加えて、中小企業の場合はいくつか独特の課題があります。

4.綺麗な海に入ることが許されない(パワーの問題)

中小企業であるため、その市場に入っていこうにも端っこに追いやられたり、そもそもその海に入ることが許されないかもしれません(大企業や有力企業を中心としたゲームに参加できない)。

5.目の前のブルーオーシャンに気づかない(リソースの問題)

ブルーオーシャン戦略を有効活用するためには、正しい方向にしっかりとアンテナを立てておく必要があります。中小企業の場合には経営資源にそこまでの余裕がなく、結果としてビジネスチャンスに気づいていないことがままあります。

6.綺麗な海であっても泳げない(スキルの問題)

実はそもそも中小企業にブルーオーシャン戦略はあまり馴染まないという意見があります。

顧客や市場を開拓できたとしても、売る力がないと意味がないのです。つまり、マーケティングやプロモーション活動を行なって、最終的にしっかり販売まで結び付けないと宝の持ち腐れとなります。

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最終更新:8/11(日) 13:00
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