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「アンパンチ」で暴力的に? 心配する親も…メディアの暴力シーンは乳幼児にどう影響?

8/11(日) 6:10配信

オトナンサー

 大人気アニメ「アンパンマン」は、主人公のアンパンマンが、悪さをするバイキンマンを「アンパンチ」でやっつけますが、この場面を見た乳幼児が「暴力的になる」と心配する親の声がネット上で見られます。アンパンチでバイキンマンをやっつけ、「めでたしめでたし」とする話の流れが、「暴力で物事を解決すること」をよしとする考えを植え付けないかという意見です。逆に「全く影響ない」とする声もあります。

 アンパンチがバイキンマンをやっつける描写など、子ども向け番組の「暴力シーン」は、乳幼児に何らかの悪影響を与えるのでしょうか。メディアの暴力描写が子どもに与える影響に詳しい、創価大学文学部の渋谷明子教授に聞きました。

好きであるほど同一視しやすい

Q.そもそも、乳幼児がテレビ描写から受ける影響は大きいのでしょうか。具体的にどのような影響がありますか。

渋谷さん「乳幼児はテレビに限らず、見たものを模倣し学習していきます。お父さんやお母さんの言葉・行動、周囲の人の言動、テレビのキャラクターの言葉・行動なども含まれます。例えば、ダンスやトレーニングの映像を乳幼児が見て、その映像をまねている動画を見る機会があると思います。興味を抱けば、それが教育的によいか悪いかに関係なく、子どもたちはまねをするでしょう」

Q.アンパンマンが「アンパンチ」でバイキンマンをやっつける描写は、乳幼児に悪影響を与える可能性がありますか。

渋谷さん「可能性はあると思います。アンパンマンを好きであれば好きであるほど、主人公を自己同一視しやすく、影響を受けやすいでしょう。アンパンマンに限らず、たたいたり殴ったりするキャラクターのまねをする可能性はあります。

そうしたシーンから、『暴力が問題解決のための有効な手段』だと学習してしまう可能性もあります。メディアの暴力シーンに関する実験研究で、『復讐(ふくしゅう)、悪漢を倒すなどの動機がある』として暴力が正当化された映像を視聴した場合、『暴力が社会的に許容される』と教わることになり、暴力を学習しやすいことを示した研究があります。

ただし、アンパンマンには、バイキンマンをやっつけるシーン以外にもたくさんのシーンがあります。例えば、困っているキャラクターに声をかけて話を聞いてあげたり、慰めてあげたりするシーンもあります。そのようなシーンからは、優しいアンパンマンがみんなに好かれているということも、同時に学習するでしょう」

Q.「バイキンマンをやっつけるシーンが悪影響というのは、勝手な思い込みではないか」という親の声もあります。

渋谷さん「ご両親が、アンパンマンがバイキンマンをやっつける描写を心配することは必要だと思います。ただ、アニメやドラマなどでは、ストーリーを分かりやすくするために、たたいたり殴ったりするシーンが現実よりも多く描かれる傾向があることも理解する必要があります。特に、幼児向けの番組では分かりやすさが重要なため、言葉より行動で示す必要があり、行動で示す描写が多く描かれています。

お子さんの様子を観察しながら、よほど心配であれば、見せないことも一つの選択肢だとは思います」

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最終更新:8/13(火) 7:19
オトナンサー

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