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JASRAC潜入調査で炎上 ネットの論調は妥当なのか

8/12(月) 7:00配信

NEWS ポストセブン

「潜入調査は、何十年も前からやっています。まだカラオケが現在のような通信式ではなくレーザーディスクだった時代には“カラオケGメン”なる調査員がいました。夜な夜なスナックやクラブに出向いては職員だとバレないよう調査をし報告書を書いて、悪質なら通知を出す。経費で飲み食いをして、弱小事業主であるスナック店主やクラブオーナーをいじめている、みたいな指摘もありますが、それは違います」

 こう話すのは、1990年代から十数年間JASRACで働いていた職員。現在のカラオケ機器は通信タイプで、客が一曲歌うごとにしっかりと著作権料がカウントされる仕組みだが、レーザーディスクが用いられていた時代は、厳密に言えば、一曲歌うごとに店や歌った客が申請されない限り、著作権料を支払わなくてもバレなかった。こうした行為が横行したが故に、やむなく潜入調査が行われるようになったというのだ。さらに、JASRACという財団法人の存在意義が「音楽の著作物の著作権を保護」することである以上、こうした調査をせずに放っておく、という手段は取られにくいのだという。

「音楽には著作権があります。急速なネットの発達で著作権を無視したコンテンツで溢れかえるようになったのは周知の事実。徐々にストリーミング式の定額サービスが主流となっていますが、これはかつてCDやダウンロード販売に比べて分配率が低い。音楽を耳にする時間が増えているはずなのに、著作権者の権利が縮小されたといっても過言ではない事態です。もちろん、アーティストの中には、ライブなどで食べていける人もいるだろうし、そうした流れになるのも仕方ない。しかし、著作権者の権益を守ろうという姿勢をやめてしまえば、新しく登場するクリエイターは何をきっかけに収入を得られるようになればよいのか」

 こうして聞けば、著作権管理に対する真っ当な姿勢のもと、JASRACが活動していることは疑いようもない。漫画や映像作品の著作権侵害については、業界にだけでなく一般人にも厳守しなければならない、著作権者に利益が出るべきだ、という感覚が拡がっているように感じる。音楽だけが除外されるものではない。

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最終更新:8/12(月) 7:00
NEWS ポストセブン

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