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「EU離脱」とラグビーでアイルランドに注目の訳

8/12(月) 16:00配信

東洋経済オンライン

 いよいよ9月に開幕が迫ったラグビーワールドカップ2019日本大会。日本代表が悲願の「ベスト8」に残って初の決勝トーナメントに進出できるかが最大の焦点だ。それを実現するうえで大きなカギを握るのが予選プールでの難敵との戦いである。

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 世界ランキング7位のスコットランドとともに、立ちはだかるのがアイルランドだ。ホスト国である日本との予選プールAでの対戦は9月28日。アイルランドは世界ランキング3位の強豪国だ。昨年には2015年イングランド大会で優勝し、ワールドカップ2連覇王者・ニュージーランドのオールブラックスをテストマッチで撃破。優勝候補の一角といっても過言ではない。

 日本とアイルランドの試合を今から心待ちにしている人がいる。成城大学の海老島均教授だ。高校時代からラグビーに取り組み、進学した上智大学でもプレーを続けた同氏。身長185センチで、当時は「巨漢ロック」。とくにラインアウトでは抜群の強さを発揮した。

 大学4年時には関東学生代表のセレクションマッチに呼ばれたこともある。同大学は対抗戦やリーグ戦よりも「格下」の全国地区対抗グループに所属していた。セレクターの目などに留まる機会が乏しかったのを考慮すれば、抜きん出た選手だったことは疑いない。

■アイルランド代表は統一チームを結成する

 大学卒業後、筑波大学大学院でスポーツ社会学を専攻。教員として赴任した高松高専(現・香川高専)で勤務していたときに、アイルランドで学ぶチャンスを得た。以後、同国には何度も留学。クラブチームでプレーしただけでなく、コーチングなども勉強した経験を持つ。4月には在日アイルランド大使館が開催したセミナーにゲストスピーカーとして登場し、現地のラグビー事情などを披露した。

 「アイルランドにおけるラグビーはエリートのスポーツ」と海老島氏。主に裕福な家庭の子弟が多く通う名門校などで、冬場の全校スポーツとして採用されている。

 ラグビーのアイルランド代表はホッケーやクリケットと同様、英国領の北アイルランドと、陸続きに接する南のアイルランドで統一チームを結成する。

 サッカーは南北が分かれており、北アイルランドとアイルランドがそれぞれ代表チームを有する。

 ラグビーの場合、南のアイルランド選手の多くはカトリック教徒。これに対して、北では「プロテスタントのスポーツ」でもある。こうした宗教の違いを乗り越えて代表チームが結成されているのは、「南北いずれの地域でも中上流階級のスポーツであり、多様性を許容する雰囲気があるため」という。

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最終更新:8/15(木) 13:04
東洋経済オンライン

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