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五輪銅メダリスト・ワグナーも告発。性的虐待問題に揺れる米スケート界。

8/12(月) 11:41配信

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 アメリカのフィギュアスケート界が、性的虐待問題で大揺れに揺れている。

 その発端は、今年の1月に元全米ペアチャンピオン、ジョン・コフリンがUSセンター・フォー・セイフスポーツ(以下、セイフスポーツ)およびUSFSA(米国フィギュアスケート連盟)から暫定的な活動停止処分を受けたときだった。
 
 セイフスポーツとは、水泳、女子体操などで相次いだ性的虐待告発に対応すべく、2017年に米国オリンピック委員会が設立した監視団体である。アスリートへの性的虐待のみならず、暴力や精神的な虐待に遭った被害者の駆け込み寺として、設置された。

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 コフリンは活動停止を言い渡された翌日の1月18日、カンザスシティの父親の自宅で自殺した。このショッキングなニュースは全米で大きく報道され、次第に詳細が明らかになっていった。

元パートナーからの告発。

 コフリンはセイフスポーツを通じて3人の女性から性的虐待の告発を受けており、その中に被害当時未成年だった者も混ざっている、とUSトゥデイが報道した。

 本人は告発を受けた後、警察官をしていた自分の父親に「事実無根」だと主張したという。だが彼が自死した1カ月後にセイフスポーツは本件に関して「(容疑者死亡により)アスリートへの脅威は消滅した」という理由で、捜査の打ち切りを発表。真実は永遠に藪の中かと思われた。

 新たな展開が見られたのは、2019年5月。14歳から17歳まで彼とペアを組んでいたブリジット・ナミオカがソーシャルメディアを通して、犠牲者の一人は自分であったことを告白したときのこと。ペアを組んでいた当時、2年間にわたってコフリンから性的虐待を受けていたという。

 「無実の人は自殺などしない」「彼は10人以上の少女を苦しめてきた」と主張した。それまで「疑わしきは罰せず」のスタンスを貫いてきた彼のサポーターたちも、元パートナーからの生々しい告白に衝撃を受けた。

ワグナーが17歳、コフリンは22歳だった。

 そして8月1日、2016年世界選手権女子銀メダリストのアシュリー・ワグナーがUSトゥデイに、彼女自身もコフリンから性的虐待を受けたことを告白した。

 彼女によると、それは2008年のコロラドでの合宿中だったという。ワグナーは17歳、コフリンは22歳だった。

 当時ワグナーは地元出身のスケーターに誘われて、ホームパーティーに参加。仲間はずれになりたくなくて、その夜は初めて飲酒も試したのだという。車でホテルに連れて帰ってくれる人が見つからず、その家に泊まることになった。その夜中、コフリンが彼女のベッドに忍んで来たのだという。

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最終更新:8/12(月) 11:41
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