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サンリオエンターテイメント新社長、キャラクタービジネスの可能性を追及「社会に必要とされる役割がある」

8/13(火) 7:10配信

コンフィデンス

■オリジナルIP戦略の成功事例も ピューロランドから世界へ

――さまざまな施策を練るなかで、ブランドイメージを保つことの難しさはありますか?
【小巻亜矢】メッセージを伝えることで、ブランドイメージを築いています。サンリオグループそのものがソーシャルコミュニケーションビジネスを主軸に立ち上がり、創業者の想いでもある「みんな仲良く」という共通の理念を持っています。ピューロランドの目玉である『Miracle Gift Parade』では、このメッセージをハローキティをはじめとするキャラクターたちが伝え、歌舞伎のショーでも反映されています。また、運営面では、細やかに心を込めてもてなし、みなさまが気持ちよくお帰りいただくように心がけています。コラボをさせていただいた企業の方からは、「こんなことまでやってくれるのか」と驚かれることも。包括的にみんな仲良く、バックヤードこそピューロランドらしくありたいと思っているからです。

――生誕45周年を迎えても「ハローキティ」は変わらずの人気。新たなキャラクターも次々と投入していますが、IP施策の考え方を教えてください。
【小巻亜矢】キャラクターのIP戦略は、サンリオとの連動を基本としながら、ピューロランドはリアルの場として、ブランディング、開拓、育成する役割を担っています。例えば、サンリオの掘り起こし戦略キャラクターである「けろけろけろっぴ」「タキシードサム」などは、ピューロランドでグリーティングをして露出を増やすと共に反応を見ています。「こぎみゅん」や「まるもふびより」などの新キャラクターは、ミニイベントやグッズ販売から、ファン層の分析などマーケティングを行っています。実験的に行ったピューロランド・オリジナル戦略が花開いた例もあります。ピューロランドでしか会えないキャラクターは強力なIPになると思い、打ち出したのが「ウィッシュミーメル」です。ピューロランドから全国デビュー、やがては世界展開につながっていくことで、サンリオ全体で良い結果を生み出せる施策も考えていくことが大事なことだと思っています。

――消費者ニーズをとことん探ることが小巻流キャラクタービジネスのモットーでしょうか?
【小巻亜矢】キャリアカウンセリングや心理学に長年携わってきたこともあって、エンタテインメントの華やかな部分と、癒やしの効果がある部分の両方の視点を持ちながら見ています。そういう意味で、ハローキティの役目も今、次のステージに向かっていると思うんです。誕生した当初の役割は、デザインとしての可愛さでした。つまり、モノに付加価値をつけるキャラクターとして存在し、マーチャンダイジングビジネスが進められてきました。これから先は、キャラクターそのものに付加価値をつけることで、社会に必要とされる新たな役割があるのではないかと思っています。例えば、YouTuberになってSDGsを推進するメッセージを伝えているハローキティの活動がそうです。社会的意義のある活動をキャラクターたちも積極的にやるべき時代を迎えています。平成から令和に変わり、情報システムの進化よって世界が様変わりし、格差が生まれやすい構造の社会に生きにくさを感じる方も増えています。そこにキャラクターの新たな役割があるのではないでしょうか。ピューロランドには、おひとりさまのお客様も多くいらっしゃいます。ひとりの世界を大切にすることができる空間と感じていただけることに大きな意味がありそうです。キャラクターの力はモノを売るだけではない。人の心を元気にもするということに気づかされます。これは今後のキャラクタービジネスの可能性にもなり、キャラクターたちはお客様の心に触れることのできる存在として、社会的な課題を解決していく力があると思っています。

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最終更新:8/13(火) 19:03
コンフィデンス

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