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“このままじゃ子どもを殺しちゃうから助けてください”自ら110番した双極性障害・双子の母を救った「援助希求性」

8/13(火) 11:00配信

デイリー新潮

保健師に「自殺したいです」と電話

 そもそも、マツコさんが双極性障害を発症したのは、いまから13年ほど前、まだ結婚前のこと。とあるNPOで知り合った男性にセクハラを受けたのがキッカケだった。一時は、一日中、布団に臥せって過ごすほどのうつ状態と、SNSに頻繁に書き込みを続ける躁状態とを繰り返していたともいう。その頃に比べれば緩解したとはいえ、双極性障害を抱えながらの子育てはさぞかし大変なのではないかと想像がつく。

「退院してすぐの頃は、1週間に1回、病院の精神科で診てもらっていたんだけど、その時もちょっと自殺しかけて、地域の保健師さんを呼んだりしました。保健師さんしか電話の繋がる人がいなかったから。それで『自殺したいです』って伝えたら自転車で来てくれて、優しいなって思いましたね」

 地域の保健師は、看護師資格も持ち、行政の元、母親学級や子育て相談、出産後の家庭訪問といった妊娠出産に関してのサポートを担ってくれる存在だ。

「総合病院に移った時に、まず、障害者手帳を取ろうってことになって、そこで保健師さんがついてくれて、その人が産前から産後も切れ間なくサポートしてくれて。さらに、入院中も、精神科の先生と婦人科の先生、小児科の先生、病院のソーシャルワーカー、地域の子ども家庭支援センターの人と、保健師さんが来て、みんなで『どうしたらこの人を救えるんだろう』っていう会議をしてくれたんだよね。その時は私、点滴を打って、頭がぼーっとしてる状態だから、みんなが何を言っているのか、よくわからなかったんだけど(笑)。

 まず子ども家庭支援センターの人が、早急に保育園に入れるように手続きを担当してくれて、保健師さんは、『子どもが生まれたら、こまめに自宅訪問します』と言ってくれて。で、担当医は診断書を書いてくれて、それがあれば、区のヘルパーさんが週に3回、1時間半か2時間の家事の援助をしてくれると言ってくれて。たった1時間300円っていう」

 わたしも妊娠して初めて知ったことだけれど、意外と行政のバックアップは手厚い。そう思うのは、子どもが出来る前には、行政に頼る機会がほぼなかったせいかもしれない。けれど、いざ誰を頼っていいのかわからない状況に陥ると、こうしたセーフティネットがいかに大切か身に染みて感じることになる。ちなみにわたしも、相場よりもかなり安い値段で子育ての援助をしてくれる、ファミリーサポートと呼ばれる地域のサービスを積極的に利用している。

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最終更新:8/15(木) 14:55
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