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「無添加」のほうが安全? 食品添加物の真実

8/14(水) 20:20配信

ハーパーズ バザー・オンライン

食品のパッケージに「無添加」「食品添加物不使用」と書いてあったら、迷わずそれを手に取るだろう。一方で「無添加」をことさらに強調することは食品添加物への不安を煽り、消費者を惑わせているという議論も起きている。

【写真】夏に避けたい、10のNGフード

「事実、無添加食品のほうが安全という考えに科学的な根拠はありません。特定の添加物を使用していないというだけで、代替物を使用している可能性も十分にあります」と話すのは、食品の安全問題に詳しい科学ジャーナリストの松永和紀さんだ。

そもそも食品添加物は、安全性とその有用性が認められたものに限り、その使用が法律で許可されている。「例えばハムやソーセージなどの加工品によく使われる発色剤(亜硝酸塩)は肉の色を良くするほか、肉の臭みやボツリヌス菌の増殖を抑える働きもあります。一方、岩塩は昔からソーセージ作りに使われていますが、含有する天然成分が調理加工中に亜硝酸塩に変化します。岩塩ならマルで、亜硝酸塩をバツとするのは矛盾しますよね?」と松永さん。

添加物自体ががんを引き起こすという情報は、全くのデマ

ちなみに、国際がん研究機関が「加工肉は発がん性がある」と発表しているが、「食べ過ぎに注意していればリスクは上昇しません。添加物自体ががんを引き起こすという情報は、全くのデマ」。

同様に「コンビニのおにぎりは腐らないから危ない」という主張があるが、簡単に腐らないのは、食中毒や食品の腐敗を防ぐため徹底した衛生管理のもとで製造し、添加物を使って品質や保存性を高めているから。きちんと説明されれば、印象は大きく変わるはずだ。

では、デマ情報に惑わされないためにはどうしたらよいだろう。

「どちらが良い・悪いと単純に切り分ける情報にはウソが多い。食の安全情報は国際協調が進んでいる分野で、日本だけ基準が甘いなどということはありません。疑問が浮かんだら、厚生労働省や内閣府食品安全委員会などの公的機関、海外なら英国食品基準庁のウェブサイトなどで調べてください。少し情報収集するだけでも、偽情報がいかに多いかがわかるはず」。

結局のところ、何をどう選ぶかは個人の自由だ。しかし松永さんは言う。
「健康でいたいなら、微量の添加物を避けるよりも、栄養をいかにバランスよく摂るかのほうが圧倒的に重要。極端な食行動はリスクが高い、と知っておくことも大切です」

Text: Yuko Oikawa From Harper's BAZAAR September 2019

最終更新:8/14(水) 20:20
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