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エンドンベレ、そのプレースタイルと能力値、ポジションは? 守備型ではなくドリブラー、またも現れたフランスの大器【注目選手分析(6)】

8/14(水) 10:10配信

フットボールチャンネル

 リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを始め、世界各国には際立った存在感を放つ名手が数多く存在している。そんなワールドクラスのプレイヤーは、一体どのようなスキルを持ち、どのような特徴を発揮しているのか。そのプレースタイルを解説する。第6回はフランス代表MFのタンギ・エンドンベレ。(文:編集部)

●5部リーグも経験。世界的なMFになるまで

 リーグ・アン優勝7回を誇るフランスの名門・リヨン。FWカリム・ベンゼマ、GKウーゴ・ロリス、FWアレクサンドル・ラカゼットら、現在のサッカー界を代表する数多くの名手がこのクラブから世界へと羽ばたいていった。そして、今夏トッテナムへ移籍を果たしたMFタンギ・エンドンベレも、その中の一人となる可能性が高い。

 1996年12月28日、フランスのロンジュモーでエンドンベレは誕生した。両親は中央アフリカのコンゴ民主共和国生まれだが、生活の安定性と子供の未来を確保するためにフランスに移住したという。

 すくすくと成長を果たしたエンドンベレは5歳の時、プロサッカー選手になるという目標を抱いた。その後、6歳でトライアルに合格しパリ郊外にある地元クラブに入団。ここから、彼のフットボール人生の幕が開けたのである。

 その後、順調に成長を果たしたエンドンベレは様々なクラブを転々とし、2011年にギャンガンの下部組織に入団。当初からその才能は研ぎ澄まされており、当時に同選手を指導していたコーチは「エンドンベレは9年ぶりにギャンガンで見た最高の選手の一人」と大絶賛していたという。しかし、ピッチ内での存在感は明らかだったが、遅刻や体重オーバーなどが理由で、トップチーム昇格を掴み取るまでには至らなかった。

 ギャンガンでプロデビューを果たす夢を叶えることができなかったエンドンベレは、2014年にアミアンのBチームへ移籍。ただ、当時クラブは5部に所属しており、プロへのスタート地点は想像以上に厳しいものとなった。

 しかし、同選手はもともと持っていた才能をフル活用し、アミアンBで印象的な活躍を見せた。そのパフォーマンスが認められ、エンドンベレは2016年にトップチームデビューを果たしている。同クラブ加入1年目からリーグ戦30試合に出場し、2得点7アシストの成績を収めるなど、同選手はプロの世界でも臆することなく堂々とプレーし、サポーターの信頼を早くも掴み取ったのである。

 アミアンでの衝撃的なデビューを高く評価された同選手は、翌2017/18シーズンにフランスの名門・リヨンへ移籍を果たす。新天地加入1年目からリーグ戦32試合に出場するなど国内屈指のクラブでもそのレベルの高さを見せつけ、瞬く間にチームの顔となった。

 そして昨季は、エンドンベレの名が世界に広まるシーズンとなった。チャンピオンズリーグ(CL)やリーグ戦で結果を残し続け、あっという間にビッグクラブの関心を集めるようになったのだ。今夏の移籍市場における注目選手となり、CLで対戦したマンチェスター・シティやバルセロナ、レアル・マドリーが獲得に興味を示したという報道も出ていた。

 昨年10月にはフランス代表デビューも果たしているエンドンベレ。ディディエ・デシャン監督からも高い評価を得ているのはあきらかで、来年の欧州選手権(EURO)や2022年カタールワールドカップの中心選手となる可能性も十分だと見ていいだろう。

 その去就に大きな注目が集まっていたエンドンベレだが、最終的にはトッテナムへの加入を決断している。移籍金の総額は6500万ポンド(約88億円)とされており、この金額はクラブ史上最高額となった。昨季CLファイナリストからの期待値は明らかだと言えるだろう。

●そのプレースタイルは?

 エンドンベレは主に中盤底やインサイドハーフでのプレーを基本としている選手だ。身長181cm、体重76kgの体躯、その見た目から守備での貢献度が高いプレイヤーということを想像する人も多いかもしれないが、実は攻撃的なセンスが抜群に高い選手である。

 まず特筆すべきはそのドリブル技術。果敢に前線へ飛び出すことができ、そのダイナミックな動き出しは常に相手の脅威となることが可能だ。もちろんボールコントロールも巧みで、簡単にボールを失うことがない。相手との1対1ではシザースやキックフェイントなど、多彩な足技を駆使し、DFを置き去りにしてチャンスに絡むこともできる。

 昨季のリーグ・アンではドリブル成功数63回を記録しているエンドンベレ。これはチームトップの成績となっているなど、ドリブル突破の正確性と脅威は明らかだ。この点は、エンドンベレが持つ最大級の強みである。

 また、同選手はパスの正確性も兼ね備えている。ゴール前でのアイデアが豊富で、ボールを奪ってから素早く縦につける鋭いパスにも定評がある。昨季のリーグ戦でもパス成功数1765本と好成績を残しており、成功率に表すと89%とこちらも申し分ない。キーパスの本数は47本で、チーム内ではFWメンフィス・デパイ、FWナビル・フェキルに次いで3番目に多い数字であった。ゴール前での貢献度は、データからも一目瞭然だろう。

 運動量も豊富なため、90分間攻守においてハードにプレーすることが可能。ボックストゥボックスタイプとしても非常に優秀なため、チームには一枚置いておきたい存在であることは間違いない。エンドンベレは、まさにそんな選手だ。

 プレミアリーグ第1節、アストン・ビラ戦に出場した同選手は後半にチームを救う同点弾を叩き出すなど、トッテナムの勝ち点3獲得に大きく貢献している。今後も同クラブにおいて必要不可欠な選手となることは確かで、プレミアリーグという世界最高峰のリーグでもそのレベルの高さを見せつけることだろう。まだシーズンは始まったばかりだが、エンドンベレに対する期待は高まるばかりだ。

(文:編集部)

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最終更新:8/14(水) 10:46
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