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吉本・大崎会長が明かす闇営業の核心 今回の件は「無念」、自身も“反社の営業”を経験

8/14(水) 5:57配信

デイリー新潮

吉本「大崎会長」が明かす「闇営業」の核心(1/2)

 今年の梅雨は長かっただけに、外出せず、自宅のテレビでこのニュースを繰り返し見ていた、というムキも多いだろう。“吉本問題”。問題発覚から1カ月余りのタイミングで、週刊新潮は吉本興業ホールディングス・大崎洋会長(66)へのインタビューを敢行。吉本と反社会的勢力の歴史とそれにまつわる自身の体験、芸人たちの今後について語った(以下は週刊新潮7月25日号掲載の内容です)。

大崎会長「吉本の名刺を見せただけで、プッと吹き出されてしまう。東京のテレビ局全体がそんな空気だった」

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 今回の件は吉本興業に責任がありますし、ひいては、会社のトップである僕の責任だと思っています。社長に就いてから10年(会長就任は今年4月)、やれることはやってきたつもりですが、結果的に、またこのようなことになってしまいました。深くお詫びいたします。吉本全体で取り組んできたコンプライアンス強化は道半ばでした。今後は、より一層、法令を順守し、一人ひとりが勇気をもって仕事をし、生活してもらいたいと思っています。

 謹慎処分となった13人には、過ちを反省してきちんとお詫びをし、お返しするものをお返しして、堂々と道の真ん中を歩けるように頑張っていきましょうと伝えたい。6千人の所属タレントにも、仕事がしづらかったり、“あんた大丈夫なん?”と言われる子がたくさんいるでしょう。不安を抱えたまま、下を向いてしまうことがあると思います。その子たちには、みんなを元気づける仕事をしているんだから、道の真ん中をきちんと歩きなさいと言ってやりたいですね。

〈「“事件”を起こしといてあんまり偉そうに言うのもアレだけど」と付け加え、大崎会長はこう語った。吉本芸人が会社を通さず反社会的勢力の会合に参加し、金銭を受け取っていた問題。メディアが一堂に会した場所で質問に応じるよりも、個別に対面でしっかり話すことを選んだという――。〉

ホットラインが機能せず

 6月上旬の問題発覚直後から芸人たちへのヒアリングを毎日重ねたのですが、数年前の話だったこともあってなかなか事実を把握できませんでした。それでも毎日続けた結果、概要が分かったので、お話しさせていただくことにしたのです。

 処分を下した芸人たちはいまも、毎日、法務担当の社員やマネージャーがヒアリングをしています。ときにはグループで、あるいは一人になって考えさせ、次の日に文書を出させることもある。宮迫(「雨上がり決死隊」宮迫博之)も「スリムクラブ」も、これを繰り返しています。会社と処分された芸人とで、今後なにをすべきかを話し合っている段階です。ボランティアなのか、なにかモノを作り、それを売ったお金を詐欺の被害者などに寄付するのか、汗を流して働くのか。復帰時期の検討はそれが決まってからです。

 そもそも、僕が社長になった2009年の時点で反社会的勢力と決別したつもりでした。役員や社内にも反社のような人たちがいた。たいそうな言い方はしたくないですが、命がけで追い出しました。当時の株主のみなさまに対しては、反社の一掃への決意を踏まえた「吉本興業の近代化」を誓いました。その姿勢は、非上場化した今日(こんにち)においても一貫して変わっていません。

 社長就任前後はちょうど、暴力団排除条例が各地で施行されはじめた時期と重なります。会社の顧問に警察OBを迎え入れ、取引先はすべて反社ではないかチェックをし、コンプライアンスに関する小冊子も作った。

 年に数回、現役の警察の方を招いて講演もしてもらっています。さらに、芸人のためのホットラインも開設しました。これはいまも、顧問の警察OBや総務部、法務部の人間が24時間態勢で電話番をしています。

 このホットラインは、たとえば、夜遅くに芸人が居酒屋で飲んでいたとします。すると近くに座っていた人から、「お前、芸人か。一杯飲めや」と言われてビールを注がれた。怖くて飲んでしまったけれど、そこですぐ電話をすれば、対応を話し合える。実際に、悩みの相談のような内容や、「僕たちのライブのチケットを買ってもらった人の兄がそのスジらしい。その兄も見に来ると言っているようだが、どうすればいいか」といったケースもありました。

 今回の一件が起きたのは、このような取り組みが、完全に機能していなかったということです。非常に申し訳なく思っていますし、私自身の思いは、無念、です。

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最終更新:8/14(水) 10:41
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