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情報弱者の貧困層をバカにする人、搾取する人――2019上半期BEST5

8/15(木) 11:00配信

文春オンライン

2019年上半期(1月~6月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。社会部門の第4位は、こちら!(初公開日 2019年2月5日)。

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 先日Twitterを見ていると、タイムラインに「お金に余裕がなくて困っているシングルマザーが、収入をアップするためにプログラミングのスクールに通おうとしたが、200万円の学費がすぐに用意できず、早くお金を貯めるために仮想通貨に投資している」という話が流れてきました。

 そのツイートのリプライ欄にはたくさんのコメントが付いていたのですが、驚いたのは、そのシングルマザーに対して「頭が悪い」「常識がない」「自己責任だ」などと批判する人が非常に多かったこと。確かにその部分だけ切り取ってみると、彼らの言うことは一見すると間違っていないように思えるかもしれませんが、本当にそうなのでしょうか。

多重債務者ほど株式投資やFXなどに手を出す

 これは、「情報弱者の貧困層がうまい儲け話に飛びついた。自業自得だ」なんて、そんな単純な話ではないのです。

 実は、私も以前は似たようなケースを目の当たりにしたとき、「彼らがどうしてそのような選択をしてしまうのか」が分からなかった経験があります。私が司法書士事務所で働いていた頃、借金に苦しむ人々からの相談に乗る機会が多くありました。そして彼らの話を聞くうちに、多重債務者ほど株式投資やFXなどに手を出し、結果的に大きな損失を抱えてしまう傾向があることに気が付いたのです。

 彼らのほとんどは家庭を持っていて、何らかの事情で貧困に苦しんでいたことが借金の理由でした。一人では動くことができないほど重い障害を持った子どもがいるため思うように仕事ができず、生活に困って借金をした人。精神を病んで働けなくなり、親族からの金銭的援助も得られなくて借金をした人。様々な事情を持つ人たちが生活に困窮し、借金の返済に追われ、すがるような気持ちで行き着いたのが「投資」だったのです。

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最終更新:8/15(木) 11:48
文春オンライン

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